X広告(旧Twitter広告)とは?種類や費用、仕組み、ポイントなどを解説!

更新日: 2024.11.13


X広告(旧Twitter広告)は、世界的に利用者の多いSNSであるX(旧Twitter)に広告を出稿できるWEB広告サービスです。
誰でも利用でき、少額から運用できることから、多くの企業に利用されています。
しかし、X広告の仕組みや料金形態が難しく、利用を躊躇っている方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、以下のような方を対象に、X広告について詳しく解説していきます。

● X広告の仕組みが複雑に感じている方
● X広告の料金形態がわからない方
● X広告が自社に適しているかわからない方

導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

X広告(旧Twitter広告)とは

X広告とは、Xのプラットフォーム上で展開されている広告サービスです。
X広告は、企業や個人が自社の商品やサービスをXのユーザーに向けてプロモーションするための手段として活用されています。
ターゲティング機能を活用し、ユーザーの興味関心やフォローしているアカウント、位置情報などに基づいて広告を配信することが可能です。
これにより、効率的かつ効果的にメッセージを届けることができます。

出稿すると、以下の項目などに広告を掲載できます。

● タイムライン
● 検索結果
● おすすめユーザー欄

情報拡散力の高いX(旧Twitter)で配信できるため、効果的なアプローチが可能です。

X広告には、以下3つの特徴があります。

● 若年層にリーチできる
● ターゲティング精度が高い
● 二次拡散が期待できる

それぞれ詳しく解説していきます。

若年層にリーチできる

Xは若年層に人気のSNSです。

令和3年に総務省が行なった年齢別のSNSの利用率調査では、10代の67.4%、20代の78.6%がX(旧Twitter)を利用しているというデータが出ています。

参考:令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省

そのため、若年層がターゲットの広告を配信する際は、効果的に訴求を行えます。

ターゲティング精度が高い

X広告は、ユーザーのポスト(ツイート)内容やフォローしている人の傾向などの情報を元に配信できます。
反応を示しそうなユーザーに焦点を当てて広告を表示できるため、親和性の高いユーザーへの訴求が可能です。
Xのターゲティング精度はSNSの中でも特に高いため、ターゲティングを活用したい方に向いています。

二次拡散が期待できる

X広告には、通常のポスト(ツイート)と同様にいいねやリポスト(リツイート)ができます。
いいねとリポスト(リツイート)による二次拡散は課金されないため、拡散されただけ費用を抑えて広告を表示できます。
ユーザーニーズに沿った広告クリエイティブを制作すれば、共感を呼び、拡散に繋げることが可能です。

X広告のメリット・デメリット

メリット

幅広い年齢層へのアプローチができる

X広告は、若年層から中高年層まで、幅広い年齢層が利用しているプラットフォームで展開されているため、多様な年齢層にリーチすることが可能です。
若年層が多く利用していますが、ターゲティングを利用することで幅広い年齢層へアプローチすることも可能です。

ターゲティング精度の高さ

X広告では、ユーザーのフォローしているアカウント、興味関心、行動データ、位置情報など、多岐にわたるデータを基にターゲティングが可能です。
これにより、広告主は特定のターゲット層にピンポイントでメッセージを届けることができます。

二次拡散力が高い

ユーザーが広告に対してリポストやいいねを行うことで、その広告が二次的に広がり、多くのユーザーに届く可能性が高まります。
特に、インフルエンサーや影響力のあるアカウントでは、広告が瞬時に多くのユーザーに拡散される可能性が高いため、多くの人々に広告を配信することができます。

リアルタイム性

Xはリアルタイムでの情報発信が特徴のプラットフォームです。
トレンドや最新ニュースに関連した広告をすぐに配信することで、ユーザーの興味関心を引きやすくなります。

デメリット

炎上リスク

Xはリアルタイムで多くのユーザーに情報が拡散されるため、広告の内容によっては、ユーザーから批判を受けたり、炎上するリスクがあります。
不適切な表現や誤解を招く内容が含まれると、ブランドイメージの悪化につながる可能性があるため、注意が必要です。

ターゲティングの精度が低くなる場合がある

X広告のターゲティングは、興味関心や行動データに基づいていますが、すべてのデータが正確であるとは限りません。
そのため、ターゲティングの設定通りの結果を出せない場合や、実際のターゲットとずれたユーザーに広告が配信される可能性は一定数存在します。

非公式リポストされた投稿を削除できない

Xでは、ユーザーが広告やポストに対して非公式リツイートを行うことが可能です。
非公式リツイートとは、Xが実装している本来のリポスト(リツイート)機能を使わずに、他人のツイートの文章を引用して自分の投稿としてツイートすることです。
非公式リツイートされた内容は、元の投稿者や広告主が削除することができず、そのまま拡散され続ける可能性があります。
これにより、広告やブランドにとって意図していない状況が発生した場合、迅速に対応できないリスクがあります。
非公式リツイートされたコンテンツが悪意を持って編集されたり、誤解を招く形で拡散された場合、ブランドイメージの低下につながる可能性もあります。

X広告の種類

X広告には、さまざまな種類があり、広告主は自社の目標やターゲットに最適な形式を選ぶことができます。
以下に代表的な広告の種類を紹介します。

プロモ広告(プロモツイート)

プロモ広告は、通常のポスト(ツイート)と同様にタイムラインに表示されますが、広告として特定のターゲットにリーチできるように設定されています。
特定のキーワード、ユーザーの興味関心、または位置情報に基づいて配信され、エンゲージメント(いいね、リポスト(リツイート)、クリック)を促進することが目的です。

フォロワー獲得広告(プロモアカウント)

フォロワー獲得広告は、新しいフォロワーを獲得したい場合に有効な広告形式です。
この広告は、「フォローする」に関連するおすすめアカウントとして表示され、ユーザーにブランドやビジネスの認知度を高める機会を提供します。
特に、新規市場への拡大やフォロワー数の増加を目指す広告主に適しています。

テイクオーバー(プロモトレンド)

テイクオーバーは、特定のハッシュタグをトレンドとして目立たせ、より多くのユーザーに視認されるようにする広告形式です。
Xのトップページやタイムラインのトレンド欄に表示され、特定のキャンペーンやイベントに関心を集めるために効果的に利用されます。
特定の時間帯や地域に絞って配信することも可能です。

Amplify

Amplifyは、プレミアム動画コンテンツにスポンサーとして連携する広告形式です。
プレロール広告(動画開始前に表示される広告)として表示され、ブランドメッセージを効果的に広範囲へ届けます。
特に、ユーザーが興味を持っているコンテンツと関連づけることで、ブランドに対する認知度と信頼性の向上が期待できます。

ライブ広告

ライブ広告は、リアルタイムでユーザーとつながり、双方向のコミュニケーションが可能な広告形式です。
ブランドイベントや特別なアナウンスメントに適しており、視聴者の参加やフィードバックを通じて、ユーザーとのエンゲージメントを深めることができます。
リアルタイムの反応を得られるため、緊急性のあるキャンペーンに効果的です。

ダイナミック商品広告

ダイナミック商品広告は、ユーザーの閲覧履歴や行動に基づいて、パーソナライズされた商品を自動的に表示する広告形式です。
特にEコマースやリテール業界に適しており、ユーザーが過去に興味を示した商品や関連性の高いアイテムをターゲットユーザーに配信することで、コンバージョン率の向上を狙います。
リアルタイムでデータが反映されるため、最新の状況に応じた広告表示が可能です。

コレクション広告

コレクション広告は、複数の商品やコンテンツを一つの広告ユニットにまとめて表示する形式で、特に複数の商品を一度に紹介したい場合に効果的です。
ユーザーはスライドしてアイテムを閲覧でき、ECサイトや新しいラインナップの告知に最適です。
視覚的に商品をアピールすることで、興味を引き、購買意欲を高めることが期待できます。

X広告のターゲティングの種類

X広告は、ターゲティングの種類が豊富です。
そのため、広告に興味を持ちやすいユーザーを絞り込んで、効果的な配信が行えます。

オーディエンスの特性

オーディエンスの特性に基づくターゲティングでは、ユーザーの地域やデバイス、言語などに応じて広告を最適化し、効果的にリーチすることが可能です。

  • 地域ターゲティング
  • 国や地域、都市などに基づいてユーザーにリーチします。

  • 言語ターゲティング
  • ユーザーのポストや反応したトピックなどから判断して、ユーザーが使用していそうな言語に基づいて広告を配信し、言語に応じたメッセージを届けられます。

  • 端末、プラットフォーム、Wi-Fiターゲティング
  • ユーザーの端末や携帯電話の会社、Wi-Fi接続端末に基づいてターゲティングすることができます。

  • 年齢ターゲティング
  • 特定の年齢層にターゲットを絞って広告を表示できます。

  • 性別ターゲティング
  • 男性あるいは女性のみ、または性別を問わずにターゲティングすることができます。

    オーディエンスタイプ

    オーディエンスタイプに基づくターゲティングは、ユーザーの行動や関心に応じて、広告を的確に配信するためのターゲティングです。

  • 会話ターゲティング
  • カテゴリーやトピックにおけるユーザーの普段の会話に基づいて広告を配信します。

  • イベントターゲティング
  • 世界中のオンラインおよびオフラインのイベントに関する会話に基づいてターゲティングします。

  • エンゲージャーターゲティング
  • 過去の広告や企業のポストから広告を見た、あるいは反応したユーザーを再度ターゲティングすることができます。

  • キーワードターゲティング
  • 特定のキーワードで検索やポスト、あるいは反応したユーザーをターゲティングしたり、逆に除外することもできます。

  • 映画とテレビ番組のターゲティング
  • 特定の映画やテレビ番組にポストしたり反応して関心を示しているユーザーに広告を配信できます。

  • 興味関心ターゲティング
  • ユーザーの興味や関心に基づいて、関連性の高い広告を表示します。

  • フォロワーが似ているアカウントのターゲティング
  • 自分とは異なるアカウントのフォロワーと似た反応をするユーザーをターゲティングできます。

    既存のオーディエンス

    既存のオーディエンスに基づくターゲティングでは、過去のデータや既存のフォロワーに向けて再ターゲティングが可能です。

  • フォロワーターゲティング
  • 既存のフォロワーに対して広告を表示し、さらなるエンゲージメントを促進します。

  • カスタムオーディエンス
  • 特定の条件で設定されたオーディエンスを対象に広告を配信します。

    X広告の費用

    X広告の費用体系は、オークション形式の入札型です。
    広告配信者が広告のクリックやリンク先への遷移など、費用が発生する条件を指定し、アクションがあった際に事前に設定した金額がかかります。
    条件ごとに異なる費用が設定でき、いいねやリポスト(リツイート)など条件に含まれないアクションが発生しても、料金はかかりません。

    また、最低入札金額は設けられていないため、少額でも広告掲載が可能です。

    課金方式と入札方式にもさまざまな種類があるため、それぞれ詳しく解説していきます。

    課金方式

    X広告の課金方式は、以下の6つです。

    課金方式 目的 費用相場
    クリック課金 Webサイトやアプリへの誘導 1クリック:24円~200円
    インプレッション課金 認知度の向上 1,000インプレッション:
    400円~650円
    フォロー課金 フォロワー獲得 1フォロー:40~100円
    エンゲージメント課金 ツイートのエンゲージメント率
    向上
    1エンゲージメント:40~100円
    アプリインストール/クリック課金 アプリのインストール数や
    起動回数の増加
    1インストール(起動):
    100~250円
    再生数課金 動画の再生数増加 1再生:5~20円

    目的に応じて、適切な方式や金額は異なります。

    事前にターゲットのニーズや自社が訴求したいポイントを明確にした上で、最も費用対効果が高い方法を選択しましょう。

    入札方式

    X広告には、下記3つの入札方式があります。

    入札方式
    概要
    自動入札
    入札額が自動的に最小限の費用で最適化される
    上限入札単価
    費用発生の条件ごとに、支払いの上限を設定する
    目標入札単価
    事前に目標額を設定し、1日あたりの平均額が目標に近づくように自動調整される

    上記のうち、よく利用されるのは自動入札と上限入札単価です。

    自動入札は、細かい設定が不要なため、初心者におすすめです。

    一方で上限入札単価は、運用しながら成果を細かく調整できるため、市場分析やA/Bテストを行いながら出稿したい人におすすめです。

    また目標入札単価は、Webサイトへの誘導数またはコンバージョンやフォロワーの獲得を目的としている場合に利用できる入札方式です。

    それぞれの概要を把握し、適切な方法を選択しましょう。

    詳しくはこちらの記事にて:X広告の費用相場はどれくらい?課金方式毎の目安や費用対効果を高めるポイントを解説

    X広告の始め方

    X広告の運用を始めるためには、いくつかのステップを順に進める必要があります。
    アカウントの作成から広告の配信確認まで、すべての手順を正しく実施することで、効果的なキャンペーン運用が可能になります。
    以下にその具体的なステップを紹介します。

    1. 広告アカウントの作成

    X広告を始めるには、まずXの広告アカウントを作成する必要があります。
    公式サイトで必要な情報を入力し、アカウントを登録します。

    2. キャンペーン目的の設定

    広告を配信する理由に基づいて広告キャンペーンの目的を選択しましょう。
    テキスト、画像、動画などのクリエイティブ要素を使い、広告を作成します。

    3. 支払い方法の設定

    広告費用の支払い方法を設定します。
    クレジットカードや他の支払い手段を登録し、決済がスムーズに行えるように準備します。

    4. ターゲティング

    広告の対象となるオーディエンスを設定します。
    地域、言語、年齢などの条件を組み合わせて最適なターゲットを絞り込みます。

    5. 広告用ポストの作成

    広告の見た目や内容を最適化するために、テキストだけではなく画像や動画なども駆使して、ユーザーを惹きつけられるポストを作成しましょう。

    6. 配信の確認

    すべての設定が完了したら、ターゲティングや広告がちゃんと設定されているか確認を行い広告を配信しましょう。

    詳しくはこちらの記事にて:初心者のためのX広告(旧Twitter広告)の出し方

    X広告を活用する際のポイント

    X広告を効果的に運用するために、以下3つのポイントを押さえましょう

    ● オーディエンスを明確にする
    ● X(旧Twitter)広告の指標を理解する
    ● 多様な広告フォーマットを活用する

    それぞれ詳しく解説していきます。

    オーディエンスを明確にする

    商品やサービスなど、広告の内容に合わせて以下の3つを明確にしましょう。

    ● オーディエンスの特性
    ● オーディエンスタイプ
    ● 既存のオーディエンス

    ターゲットユーザーの興味のあるトピックや活動地域、性別や年齢などが絞り込めば、効果的に広告が打ち出せます。
    広告を届けたいオーディエンスを明確にすれば、ターゲティングの精度が上がり、広告の費用対効果が上がります。

    X広告の指標を理解する

    X広告は、闇雲に運用しても成果は得られません。
    指標を理解して分析や改善を繰り返してはじめて、認知の獲得や集客などのコンバージョンにつながります。
    インプレッションやエンゲージメント、クリック率など指標の意味を理解して運用しましょう。

    多様な広告フォーマットを活用する

    X広告では、ターゲットに適したフォーマットの活用が特に重要です。
    注目が集まり、拡散される広告クリエイティブが作れれば、追加で費用をかけずに多くのユーザーに広告を届けられます。
    また、クリック率やコンバージョン率の向上も期待できます。
    特にクリック率は、クリック単価の決定指標となる品質スコアを上げる要素にもなるため、より低単価での広告運用が可能となります。

    まとめ

    X広告を使えば、X(旧Twitter)を利用しているたくさんのユーザーに広告を届けられます。

    さまざまなユーザーが利用していますが、ターゲティングの精度が高く、広告フォーマットの種類も豊富なため、効果的なアプローチを行えます。

    費用はオークション形式で、最低金額も設けられていないため、誰でも気軽に出稿可能です。

    しかし、成果を上げるにはX広告(旧Twitter広告)の仕組みの理解やオーディエンスの明確化が必須です。
    この記事を参考に、X広告(旧Twitter広告)を運用してください。

    関連記事:初心者のためのX広告(旧Twitter広告)の出し方

     

    まとめ

    X広告は、多様なフォーマットやターゲティングオプションを活用することで、効率的かつ効果的にユーザーにリーチできる広告プラットフォームです。
    X広告のメリットやデメリット、種類、費用・課金形態などを理解し、ターゲットユーザーに応じたクリエイティブの作成と配信戦略を設定することで、広告の最大限の効果を引き出すことができるでしょう。

    また、X広告の運用にお困りの場合、運用代行会社を活用するのもひとつの手段です。

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    監修者プロフィール

    木島 怜史

    木島 怜史

    株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート

    前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。

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