更新日: 2025.02.20
WEBサイトを運営する上で、サイトマップは欠かせない存在です。
サイトマップとは、WEBサイトのページ構造を一覧化したものであり、ユーザーと検索エンジンの両方にとって重要な役割を果たします。
サイトマップとは、サイト上のページや動画などのファイルについての情報や、各ファイルの関係を伝えるファイルです。Google などの検索エンジンは、このファイルを読み込んで、より効率的にクロールを行います。サイトマップはサイト内の重要なページとファイルを検索エンジンに伝えるだけでなく、重要なファイルについての貴重な情報(ページの最終更新日やすべての代替言語ページなど)も提供します。
本記事では、WEB制作会社であるセンタードが、サイトマップの種類と作成するメリットについて詳しく解説します。
目次
サイトマップには、大きく分けて3種類あります。
サイトマップ(ディレクトリマップ)は、ウェブサイトの設計図のようなものです。
サイトの構造を視覚的に表現することで、開発者やデザイナー、コンテンツ制作者などのチームメンバー全員が、サイトの全体像を共有できます。
ディレクトリマップを作成する際は、まずサイトの目的や対象ユーザーを明確にし、それに合わせてページの階層構造を決定します。
各ページの関連性を考慮し、ユーザーが直感的にコンテンツを探せるような構成にすることが重要です。ディレクトリマップは、サイト制作の進行状況を管理するためにも役立ちます。
センタードのフッターサイトマップ事例
HTMLサイトマップは、ユーザーがサイト内のコンテンツを探す手助けをするために作られます。
通常、サイトのフッターやナビゲーションメニューからリンクされており、ユーザーがアクセスしやすい場所に配置されています。
HTMLサイトマップは、サイトの全ページをリスト形式で表示し、各ページへのリンクを提供します。
ユーザーは、このサイトマップを使ってサイト内を移動することができます。特に、大規模なサイトや情報量の多いサイトでは、HTMLサイトマップが役立ちます。また、HTMLサイトマップは、サイトのアクセシビリティ向上にも貢献します。
XMLサイトマップは、検索エンジンのクローラーがサイト内のページを効率的にクロールできるようにするために作成されます。
XMLサイトマップには、サイトの全ページのURLに加えて、各ページの最終更新日、更新頻度、重要度などのメタデータが含まれています。
このメタデータは、検索エンジンがページの重要性を判断し、検索結果のランキングを決定する際に役立ちます。
XMLサイトマップを作成したら、Google Search Consoleなどのツールを使って、検索エンジンに申請します。これにより、サイトのインデックス登録が促進され、検索エンジンでの表示順位が向上する可能性があります。
XMLサイトマップは、ウェブサイト内のページやファイルの情報をまとめ、検索エンジンがサイトを効率的にクロールし、インデックス登録するのを助けるファイルです。しかし、すべてのサイトにサイトマップが必要というわけではありません。Googleの公式ドキュメントによれば、以下の条件に該当する場合、サイトマップの作成が推奨されています。
・サイトのサイズが大きい。
・サイトが新しく、外部からのリンクが少ない。
・サイトに動画や画像などのリッチメディア コンテンツが多数含まれている、またはサイトが Google ニュースに表示されている。
また、逆に下記の場合はXMLサイトマップが不要とも明言しています。
・サイトのサイズが小さい。
・サイトの全てのページを内部リンクが網羅している。
・検索結果に表示させたいメディアファイル(動画、画像)やニュースページが多くない。
以上のことから、サイトの規模や構造によってXMLサイトマップの必要可否が問われます。
といいつつも、XMLサイトマップが存在するデメリットはないので、基本的には作成することを推奨いたします。
サイトマップを作成することには、以下のようなメリットがあります。
HTMLサイトマップを提供することで、ユーザーがWEBサイト内の情報を探しやすくなります。
特に、大規模なWEBサイトや階層の深いサイトでは、サイトマップがあることでユーザーの利便性が大幅に向上します。サイトマップから目的のページに直接アクセスできるため、ユーザーの満足度が高まります。
XMLサイトマップを作成し、検索エンジンに読み込ませることで、WEBサイトのインデックス化が促進されます。
検索エンジンのクローラーは、XMLサイトマップを参照してサイト内のページを効率的にクロールできます。その結果、検索エンジンでのサイトの表示順位が上昇し、オーガニックな流入の増加が期待できます。
Google は公式ブログで、
「サイトマップを送信いただくことで、Google はサイトの URL を認識しやすくなります。」
と述べています。(参考: Google検索セントラル – サイトマップについて)
このことからも、ページを新規で制作した際などは、サイトマップにページを登録することでより早くインデックスされ、流入増加に期待ができます。
サイトマップを作成することで、WEBサイト内のページ構造を可視化できます。
サイト運営者は、サイトマップを見ることで、不要なページの削除や内部リンク構造の最適化など、サイトの改善点を発見しやすくなります。また、新しいページを追加する際も、サイトマップを参照すれば適切な位置に配置できます。
XMLサイトマップを活用することで、検索エンジンのクロールエラーを防ぐことができます。
サイトマップに全ページのURLを記載しておけば、クローラーがページを見落とすリスクが減ります。また、サイトマップを定期的に更新することで、古いページや存在しないページへのクロールを防げます。
サイトマップの作成方法は、HTMLサイトマップとXMLサイトマップで異なります。
HTMLサイトマップは、手動で作成するか、専用のツールを使用して自動生成できます。
手動で作成する場合は、WEBサイトの階層構造に沿ってHTMLファイルを作成し、各ページへのリンクを設定します。自動生成ツールを使う場合は、サイトのURLを入力するだけで、HTMLサイトマップが作成されます。
XMLサイトマップは、手動で作成するか、サイトマップジェネレーターを使用して自動生成できます。
手動で作成する場合は、XML形式に沿ってファイルを記述する必要があります。自動生成ツールを使う場合は、サイトのURLを入力するだけで、XMLサイトマップが作成されます。
以下は、XMLサイトマップの基本的な記述方法です。
引用:サイトマップの作成と送信 | Google 検索セントラル
作成したXMLサイトマップは、検索エンジンのウェブマスターツールから申請します。Googleの場合は、Google Search Consoleから、Bingの場合は、Bing Webマスターツールからサイトマップを送信できます。
サイトの規模が大きい場合は、サイトマップジェネレーターツールを使うと効率的です。 代表的なツールとして以下のようなものがあります。
Screaming Frog SEO Spider
sitemap.xml Editor
Yoast SEO (WordPressプラグイン)
これらのツールを活用することで、手動でのサイトマップ作成の手間を大幅に削減できます。
ちなみに筆者がよく使っているのが前述したScreaming Frog SEO Spiderによるsitemap.xmlの自動生成機能。
URLを入力してクローリングし、上記の動画の手順でクリックするだけで簡単に生成ができます。
無料版は500URL(※ページ数ではない)しかクローリングできないので、ページ数の多いサイトで使う場合は有料版が必須な点には注意。
静的なサイトは上記方法でsitemap.xmlを生成することが多いですが、WordPressなどのCMSが入っている場合は、プラグインで生成するほうが楽に済むのでサイトの作りによって生成方法を決めましょう。
なお、サイトマップの生成方法によって、検索エンジンのインデックス順位に影響はありません。手動で作成しようが、プラグインを使用しようが、検索エンジンはサイトマップの内容を同等に扱います。重要なのは、サイトマップの内容が正確で、定期的に更新されていることです。
XMLサイトマップを作成したら、Search Consoleへ登録するようにしましょう。
基本的にはクローラーが巡回して、自動的にXMLサイトマップを検知してくれますが、Search Consoleから登録することでより早くクローラーがページの変動について感知してくれます。
左側のサイドメニューより、「サイトマップ」を選択し、サイトマップの入力画面へ。
画面内に「新しいサイトマップの追加」という画面があるので、ここに「sitemap.xml」を入力。
sitemap.xmlの内容が更新されても、基本的にはこの作業は1回だけで大丈夫です。
サイトマップを作成する際は、以下の点に注意しましょう。
XMLサイトマップでは、各ページの優先度を0.0から1.0の範囲で設定できます。
重要なページほど高い優先度を与えることで、検索エンジンのクローラーがそのページを優先的に巡回するようになります。
優先度の設定は、サイトの構造とページの重要性を考慮して行います。例えば、トップページやカテゴリーページには高い優先度を、個別の記事ページには相対的に低い優先度を設定するのが一般的です。ただし、すべてのページに最高の優先度を与えるのは避けましょう。
検索エンジンが優先度の違いを正しく認識できなくなります。
ウェブサイトの構造や内容が変更された場合は、サイトマップもなるべく早めに更新しましょう。
古い情報を含むサイトマップは、検索エンジンのクロール効率を下げ、SEOに悪影響を及ぼします。特に、新しいページの追加や既存ページのURLの変更があった場合は、サイトマップの更新が不可欠です。
サイトマップを定期的に見直し、サイトの現状と乖離がないように管理しましょう。
XMLサイトマップに含められるURLの上限は50,000件、ファイルサイズの上限は50MBです。
よほど大規模なサイトでない限り、この制限に達することはないですが、これらの制限を超える場合は、複数のサイトマップファイルを作成する必要があります。
サイトマップのファイルサイズが大きくなりすぎないように、不要なページをサイトマップから除外することも検討しましょう。
XMLサイトマップの最大ファイルサイズは50MBです。それ以上のサイズになる場合は、ファイルを分割する必要があります。
ただこちらに関しても、基本的にsitemap.xmlはテキスト情報なのでよほどのページ数でない限りはこのファイルサイズに達することはありません。
一般的な企業サイトでは心配する必要はないでしょう。
サイトがSSL化されている場合は、サイトマップ内のURLを全てHTTPSで統一しましょう。
HTTPとHTTPSが混在していると、検索エンジンがページの重複を認識してしまい、SEOに悪影響を及ぼす可能性があります。サイトのSSL化を進める際は、サイトマップのURLも漏れなく変更しましょう。
サイトのリニューアルなどで、多数のページが削除された場合は、サイトマップからも該当ページを削除しましょう。
また、新しいページ構成に合わせてサイトマップを再生成し、検索エンジンに通知します。大規模な変更があった場合は、既存のサイトマップを削除し、新しいサイトマップを登録し直すのが確実です。
サイトマップは、ユーザーと検索エンジンの両方にメリットをもたらす重要な要素です。HTMLサイトマップを作成することでユーザービリティが向上し、XMLサイトマップを活用することでSEO効果が高まります。
サイトマップを導入する際は、ページの優先度の設定や定期的な更新を考慮して運用することが大切です。サイトマップを適切に管理することで、WEBサイトの検索エンジンへのクロールを最大限に高められるでしょう。
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監修者プロフィール
木島 怜史
株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート
前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。
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