更新日: 2025.03.07
SaaSのサービスサイトを運営しているけれど、SEOで思うように集客できないと悩んでいませんか?
「コンテンツを作っているのに流入が増えない」「検索順位がなかなか上がらない」「競合に勝てない」——こうした悩みを抱えているSaaS企業は少なくありません。
特にSaaSはB2Bビジネスが多く、指名検索やリード獲得が重要なため、一般的なSEOとは異なる戦略が求められます。単に記事を増やすだけでは効果が出づらく、適切なキーワード戦略やコンバージョン最適化が不可欠です。
本記事では、SaaS企業向けのSEO対策を具体的に解説し、以下のような課題を解決します。
✔なぜSaaS企業にSEOが必要なのか?
✔SEOのよくある失敗とその解決策
✔SaaS向けのSEO戦略とコンバージョン率アップの方法
✔SEOを成功させるためのツール活用法
「SEOを頑張っているのに成果が出ない……」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
SaaSのサービスサイトを運営していると、「SEOに取り組むべきか、それとも広告に頼るべきか?」と迷うことがあるかもしれません。しかし、長期的な視点で見れば、SEOはSaaS企業の成長に欠かせないマーケティング手法です。
SaaSのビジネスモデルは、一般的なECサイトや店舗型ビジネスとは異なります。多くのSaaS企業は、無料トライアルやサブスクリプション契約を採用しており、継続的にリード(見込み顧客)を獲得し、育成することが成功のカギになります。そのため、SEOによって質の高い検索流入を獲得し、長期的な顧客獲得につなげることが重要です。
また、SaaSの購買プロセスは比較的長いため、ユーザーは導入前にさまざまな情報を調べます。例えば、「〇〇(競合サービス名)と比較」「〇〇の料金」「〇〇の評判」といったキーワードで検索し、複数の選択肢を検討します。SEOを適切に活用すれば、こうした検索ニーズを満たし、潜在顧客の購買意欲を高めることが可能です。
「SEOと広告、どちらに予算をかけるべきか?」という疑問を持つSaaS企業は多いですが、それぞれの特徴を理解し、最適なバランスで運用することが大切です。
SaaS企業の場合、SEOと広告を組み合わせるのが理想的です。初期のリード獲得には広告を活用しつつ、SEOで長期的な流入を増やしていくことで、安定したWeb集客の仕組みを作ることができます。
SaaS企業がSEOに取り組んでも、「なかなか成果が出ない」「検索順位が上がらない」という悩みを抱えることがあります。これは、SaaS特有のSEOのポイントを押さえられていないことが原因かもしれません。ここでは、SaaS企業が陥りがちなSEOの失敗とその解決策を紹介します。
「記事を定期的に更新しているのに流入が増えない」「検索順位が上がらない」と感じる場合、以下のような原因が考えられます。
SaaS企業のSEOで特に重要なのが、「適切なキーワードを選定すること」です。しかし、以下のような間違ったキーワード戦略をとってしまうケースが多くあります。
検索ボリュームが大きすぎるキーワードを狙う
例:「SaaS」「クラウドサービス」など、あまりに広範囲なキーワードでは、競争が激しく上位表示が難しい。
コンバージョンにつながらないキーワードを選ぶ
例:「SaaSとは」「クラウドの仕組み」といった初心者向けのキーワードは流入は増えても、問い合わせやリードにはつながりにくい。
商標キーワードを無視する
例:「○○(競合SaaS)比較」「○○ 料金」といったキーワードは、購買意欲の高いユーザーが検索するため、適切に対応すべき。
SaaS企業のSEOでは、ブログ記事だけでなく、サービスページ自体の最適化も重要です。よくある失敗として、以下のような点が挙げられます。
サービスページのSEOを強化するには、検索意図に合ったコンテンツを追加し、適切なCTA(コールトゥアクション)を設置することが重要です。
SEOの目的は単なる検索流入の増加ではなく、最終的にコンバージョン(問い合わせや無料トライアル登録など)につなげることです。SaaS企業がSEOを成功させるには、「流入→検討→コンバージョン」という一連の流れを意識した戦略を設計する必要があります。
SEOで検索流入を増やすには、ユーザーの検索意図を理解し、適切なコンテンツを作成することが重要です。SaaS企業の場合、以下の3つのアプローチが効果的です。
例:「SaaSとは?」「クラウドサービスのメリット・デメリット」
初期段階のユーザーにリーチし、ブランド認知を高める目的
例:「SaaS ○○(競合)比較」「SaaS 料金・プラン」
購買意欲の高いユーザーを狙い、リード獲得につなげる
自社のサービスページが検索で上位表示されるように、ターゲットキーワードを適切に配置する
検索流入を増やすだけでは成果につながりません。訪問者をリード(見込み顧客)に変えるための工夫が必要です。
「無料トライアル」「資料ダウンロード」など、ユーザーが次のアクションを起こしやすいボタンを設置する
記事の内容に応じて適切なCTAを配置し、ユーザーの関心度に合わせた導線を設計する
獲得したリードに対して、継続的に価値ある情報を提供し、コンバージョン率を高める
SEO施策の効果を測るには、適切なKPI(重要業績評価指標)を設定することが大切です。以下の指標をチェックしながら、戦略を最適化していきましょう。
KPI指標 | 内容 |
---|---|
オーガニック流入数 | 検索エンジンからの流入数を分析 |
直帰率 | 記事を見た後すぐに離脱する割合 |
平均セッション時間 | ユーザーがサイト内に滞在した時間 |
コンバージョン率 | 問い合わせや無料トライアル登録の割合 |
検索順位 | 主要なターゲットキーワードの順位 |
SaaSのサービスサイトでSEOを成功させるには、単に記事を増やすだけでなく、戦略的なアプローチが求められます。ここでは、実践的なSEOテクニックを紹介します。
SaaSのSEOでは、狙うべきキーワードの種類が異なります。一般的な検索ボリュームの大きなキーワードではなく、以下のようなキーワードを中心に選定すると成果が出やすくなります。
例:「SaaSとは」「クラウドサービスのメリット」
ブランド認知を高める目的
例:「SaaS おすすめ」「SaaS 料金 比較」
具体的なサービスを検討しているユーザー向け
例:「○○(競合SaaS) 口コミ」「○○ 使い方」
競合サービスを検討しているユーザーを獲得できる
キーワードの難易度や検索意図を分析しながら、SEOとコンバージョンのバランスを考えた戦略を立てることが重要です。
SaaSのSEOでは、記事の量よりも質が重要です。特に以下のポイントを押さえたコンテンツを作成しましょう。
検索意図を深く分析する
「このキーワードを検索する人は、何を知りたいのか?」を明確にする
独自のデータや事例を入れる
競合サイトと同じ情報ではなく、自社の経験やデータを活用する
CTA(コールトゥアクション)を最適化する
記事の最後に「無料トライアル」「資料請求」などの明確なアクションを促す
E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を強化する
著者情報や専門家の引用を加えて、Googleに信頼性の高い記事と認識させる
SaaS企業のSEOでは、ブログ記事だけでなくサービスページ自体の最適化が欠かせません。
タイトルとメタディスクリプションを最適化する
例:「クラウド型SaaS○○|無料トライアル実施中」
「何ができるのか?」を明確に伝える
ファーストビューを魅力的にする
訪問者が一瞬で「このサービスは自分に必要だ」と思えるデザインにする
FAQ(よくある質問)を活用する
「○○ SaaS 使い方」「○○ SaaS 料金」などのキーワードを自然に盛り込む
競争の激しいSaaS業界では、競合がどのようなSEO施策を行っているのかを分析することも重要です。以下のような方法で競合のSEO戦略を把握し、自社の施策に活かしましょう。
分析ポイント | 方法 |
---|---|
競合が狙っているキーワード | SEOツールを使って上位表示されているキーワードを調査 |
競合サイトのコンテンツ | どのような記事が多くの流入を集めているかを分析 |
被リンクの獲得状況 | 競合がどのようなサイトから被リンクを得ているかを調査 |
内部リンクの構造 | 競合のサイト構造を参考にしながら、自社のサイト設計を最適化 |
SaaS企業がSEOを成功させるには、適切なツールを活用してキーワード選定、競合分析、コンテンツ最適化を効率的に行うことが重要です。ここでは、SEO施策を強化するために役立つツールを紹介します。
キーワード選定はSEOの土台となる重要な工程です。
広告向けのツールだが、検索ボリュームを調査できる
競合が狙っているキーワードも分析できる
競争の激しいSaaS業界では、競合のSEO施策を分析することが欠かせません。
競合の被リンクや上位表示されているキーワードを調査
競合の流入トラフィックやコンテンツ戦略を分析
SEOに強いコンテンツを作成するには、検索意図に沿った最適化が必要です。
上位記事の共通点を分析し、最適な見出しやキーワードを提案
WordPressサイトのSEO設定を簡単に最適化
SEOの成果を最大化するためには、サイトのパフォーマンスを改善することも大切です。
自サイトの検索順位やインデックス状況を確認
ユーザーの行動データを分析し、SEO施策の効果を測定
被リンク(バックリンク)はSaaSのSEOにおいて重要な要素です。
自社サイトや競合の被リンク数を調査
被リンクの質やドメインオーソリティを評価
SEOツールを導入しても、使いこなせなければ意味がありません。SaaS企業が効率よくSEOを運用するためのポイントをまとめました。
目的に応じたツールを選ぶ
「キーワード調査なら○○」「競合分析なら○○」と用途別にツールを活用する
定期的にデータをチェックし、戦略を改善する
月1回はGoogle Search ConsoleやGoogle Analyticsでサイトのパフォーマンスを確認
ツールを活用して作業を自動化する
AhrefsやSEMrushのアラート機能を活用し、新しい被リンクや順位変動を即座に把握
ツールを適切に活用すれば、SEO施策の精度を高めつつ、効率的に運用することが可能です。
SaaS企業がSEOに取り組む際、「社内で運用すべきか、それとも外注すべきか?」と悩むことがあるかもしれません。SEOは継続的な施策が求められるため、自社のリソースや目的に合わせた選択が重要です。
SEOを社内で運用する場合、自由度が高く、自社の事業に最適な戦略を柔軟に組み立てられるというメリットがあります。しかし、専門知識が必要なため、適切に運用しないと時間と労力がかかる点がデメリットです。
項目 | メリット | デメリット |
---|---|---|
コスト | 外注費がかからず低コストで運用できる | 人件費や学習コストが発生する |
ノウハウの蓄積 | 社内にSEOの知識が蓄積される | 専門性が不足すると成果が出にくい |
スピード | 施策をすぐに実行できる | SEOの経験がないと効果が出るまで時間がかかる |
柔軟性 | 自社の戦略に最適化できる | 常に最新のSEOトレンドをキャッチアップする必要がある |
SEOを内製する場合、社内にSEOの知識を持った担当者を育成するか、すでに経験のある人材を採用することが成功の鍵となります。
外注を活用すれば、専門家の知識や経験を活かして、短期間で成果を出しやすいというメリットがあります。ただし、SEO会社の選定を誤ると、期待した効果が得られないこともあるため注意が必要です。
SEOを外注する際は、以下のポイントを確認しましょう。
実績のあるSEO会社を選ぶ
戦略の透明性があるかを確認する
費用対効果を考える
最も効果的なのは、「戦略設計は社内で行い、実行部分を外注する」というハイブリッド型の運用です。
内製する部分
外注する部分
このように分担すれば、コストを抑えつつ、自社の強みを活かしたSEO施策を実行できるようになります。
SaaS企業がSEOで成果を出すためには、検索流入を増やすだけでなく、リード獲得やコンバージョンにつなげる戦略が重要です。よくある失敗として、間違ったキーワード選定やコンテンツ設計の問題が挙げられますが、適切な戦略を立てることで改善できます。SEOでは情報収集から購買フェーズまでを考慮したコンテンツ設計が必要で、実践的なテクニックとしてコンテンツSEOや内部施策、競合分析が効果的です。運用方法は社内で行うか外注するかの選択肢がありますが、自社のリソースに応じて戦略的に決めることが大切です。SEOは継続的な取り組みが求められますが、正しい施策を実施することで長期的な成果を得ることができます。
現在デジタルマーケティングにおいてお悩みがある方や、
課題を感じているがどうしていいかわからない方向けに
無料でご相談会を実施しております。
まずは自社の現状を知り、可能な改善施策はどういったものがあるのか、
スケジュール、予算感はどのようなものなのか等も含めて
ご説明しますので、お気軽にご相談ください。
監修者プロフィール
木島 怜史
株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート
前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。
セミナー
さらに学びたい方や、弊社のサービスについて知りたい方向けに通常セミナーや、時間を限定しないオンデマンドセミナーを用意しています。
開催セミナー一覧資料ダウンロード
デジタルマーケティングに関するお役立ち資料や、弊社サービス資料をダウンロードいただけます。
サービスの
お問い合わせ
センタードのサービスに関するご質問やお見積もり、ご発注など様々なお問い合わせはこちらからお気軽にお願いします。
お問い合わせフォーム