更新日: 2024.11.14
SEO(検索エンジン最適化)は、今やほぼすべての業界で欠かせないマーケティング手法です。
その中でも、最も重要なステップのひとつが「キーワード選定」です。適切なキーワードを選ぶことにより、目標とするユーザー層に対して内容が届きやすくなるわけです。SEOにおいて上位表示を狙う場合、まずは『キーワードを適切に選定する』必要があります。
SEOに取り組む際に、このようなことでお悩みではありませんか?
・普段はキーワードをあまり意識してライティング出来ていない…
・自社のコンテンツに関連するキーワードの探し方が分からない…
・キーワードの選び方、選ぶ基準、具体的な手順が分からない…
・キーワード選定に役立つツールが知りたい
キーワードを適切に選定し、それを踏まえてライティング・WEBサイトへ実装することで、Google等の検索エンジンから適切な評価を受けやすくなります。
■弊社の実績の例
目次
検索エンジンは、インターネット上で情報を探す主要な手段となっています。
例えば、旅行業界では、ユーザーは様々な旅行プランや宿泊施設、観光地について検索します。ここで重要なのが、そのときにどのような「キーワード」で検索されるかという点です。家族連れの場合、「家族旅行」というキーワードは非常に一般的ですが、それだけではなく「子ども連れ」や「ファミリー向けホテル」など、より具体的なキーワードを併記して検索する場合が多いでしょう。このように、ターゲットに合わせたキーワード選定が不可欠です。
キーワードは、検索エンジンでのランキングを左右する重要な要素です。キーワードを調整するだけで、異なるユーザー層の顧客を惹きつけることができます。つまり、キーワード選定は、サービスにぴったりの顧客をサイトの引き込むために重要なステップといえます。
一般的に検索されるボリュームが大きいキーワードです。
その検索数の大きさからしばしば「BIGキーワード」と呼ばれます。「旅行」や「ホテル」などがこれに該当し、広範な内容を示すようなキーワードです。
ビッグキーワードと比較して、より詳細な意味を示すキーワードです。「温泉宿 一人旅」や「バリ島 5つ星ホテル」などが該当します。意味が絞られているため、検索ボリュームも比較的少なめになる傾向があります。少ない検索ボリュームでも長期に渡って検索されるため、その傾向から「ロングテールキーワード」と呼ぶこともあります。
なお、ビッグキーワードやロングテールキーワードに限らず、WEBマーケティングの文脈では、先に例で示したような「温泉宿 一人旅」といった、1単語ではなく2つ以上の単語が組み合わさったものも「(検索)キーワード」と呼ぶことが多いです。
ビッグキーワードとロングテールキーワードの選定は、ビジネス上の目標、ターゲットとなるユーザー、それらを含めたマーケティング戦略によって異なります。しかし、一般的には両者を効果的に組み合わせることが最も理想的です。
ショートテールキーワードは一般的な検索語句であり、その検索ボリュームの大きさから一見すると対策するのに最適なキーワードかのように思えます。しかし、大量の流入が見込める一方で、競合も多く、順位を上げるのが非常に難しい場合もあります。いくら検索ボリュームが大きくても、ユーザーの目に触れなければ意味がありません。
ロングテールキーワードは検索ボリュームは小さいものの、特定のニーズに対応しているため、コンバージョン率(購入や予約など、ユーザーが望むアクションを取る確率)が高くなります。
例えば、ビッグキーワードとして「海外旅行」を用いれば、多くの人々の目に触れる機会は増えますが、競合も多くなります。一方で、ロングテールキーワードとして「海外旅行 初心者 ガイド」を用いれば、インパクトは小さいながらも、初心者を対象とした具体的なサービスや商品を提供することができます。このようなユーザーは、より具体的な問題解決を求めているため、購買に至る可能性が高くなります。
顕在層向けキーワードを強化することは成果増加に直結する重要な施策です。顕在層とは、既に自分の悩みや問題を認識しており、具体的な解決方法を探している層を指します。この層をターゲットにすることで、サービスやプロダクトへの関心が高く、購買意欲のあるユーザーを効果的に取り込むことができます。
顕在層向けキーワードを強化するのはサービスページが中心となります。サービスページではユーザーが求める情報を的確に提供し、導線を最適化することで、成果・コンバージョンにつながります。もちろんCVRが最も高くなりやすいです。
また、キーワードによってはコラム系ページを上位表示対象ページとする場合もあります。該当キーワードで検索した際にどのようなページが上位表示しているかを確認することで、検索エンジンがそのキーワードの検索意図をどう捉えているかがわかります。
SEO対策は一朝一夕で成果が出るものではありません。成果を急いだために、費用対効果が合いにくい施策と判断されることも多いでしょう。顕在層向けキーワードで早期に成果を出すことで、SEO対策の成果が社内でも認識されやすくなり、結果的に重要な施策として継続されやすくなります。
潜在層向けキーワードは中・長期的な視点で見込み客を育成し、成果に転換させる必要があるキーワードです。潜在層とは自分の抱える問題や課題に気づいていないか、具体的な解決方法を探すまでには至っていない層を指します。この層に対しては、問題提起や課題認識を促すようなアプローチが効果的です。
潜在層向けキーワードの選定にはユーザーの潜在的なニーズや関心事を深く理解することが不可欠です。自社のサービスやプロダクトに関連する話題やユーザーの日常的な悩みに着目し、そこから派生するキーワードを発掘していきます。
潜在層へのアプローチでは、資料ダウンロードやセミナー申し込みなどのリード獲得施策が有効です。価値ある情報を提供することで、ユーザーとの接点を作り、信頼関係を構築していきます。獲得したリードに対しては、MAツールを活用したナーチャリングにより、継続的な情報発信を行うことが重要です。ユーザーの関心や課題に合わせたコンテンツを提供し、自社のサービスやプロダクトの価値を訴求していきます。
潜在層向けのキーワードでの対策のメリットとしては検索ボリュームが大きいキーワードが多く、キーワード数が多いことでしょう。顕在層向けキーワードよりもCVRが低いものの、その分流入数が多いためとても重要です。
顕在層向けのキーワードの検索需要は少なく、それだけだと成果の継続的上昇に限界があるため、合わせて対策を行っていく必要があります。
このように潜在層向けキーワードを起点とするSEO対策は即効性は低いものの、中・長期的に見れば成果を生み出す可能性を秘めています。見込み客を丁寧に育成し、成果に転換させるためには一貫性のある施策の実行と、ユーザーのフェーズに応じた需要理解に基づく継続的な施策が求められます。
キーワード選定はSEO施策の中心となるプロセスです。キーワード選定の精度は、そのSEO施策の効果に大きな影響を与えます。その詳細なステップとそれぞれの重要性について説明します。
最初のステップは、誰をターゲットとするかを理解することです。これによって、キーワード選定に方向性が生まれます。
ユーザーの性別や年代、ユーザーがどんな興味を持っているかなど、これらの基本的な情報によって、どのようなキーワードが効果的かが大きく変わります。
例えば、どのようなユーザーを想定するか、ペルソナを作成することも効果的でしょう。具体的な顧客像を作ることで、より細やかなキーワード戦略が可能です。
関連記事:【保存版】ペルソナの作り方を徹底解説!わかりやすい5ステップで理想の顧客像を設計しよう
次に、自社のサービスや商品、そして市場状況を綿密に調査します。
自社の強み・弱みを理解することで、どのキーワードが自社にマッチするのかが明確になります。
さらに、競合がどのようなキーワードに力を入れているのかを調査すれば、自社がどう差別化すればいいかを考えることができます。より自社サービスにふさわしいキーワードを選ぶことで、苛烈な競争を避け、かつユーザーのコンバージョン率向上にも期待することができます。
最後に、これまでの調査に基づき、キーワードを選定します。
検索ボリュームが大きく、競合しないようなキーワードが理想ですが、このバランスを取るのが難しい場合も多いです。Googleキーワードプランナーや他のキーワード調査ツールを活用して、数値に基づいた選定を行うと意思決定がし易いでしょう。
また、対策する/しない、ときっぱり分けるのではなく、検索ボリュームや商材との合致度、競合の状況を考慮してキーワードに優先度をつけることも効果的です。SEO施策を試行錯誤して繰り返し行うことで、最初は手間がかかるかもしれませんが、長期的な成功が見込めるでしょう。
関連記事:作業時間を1/2に削減!SEOのキーワード選定に役立つツール5選
自社サイトはもちろん、競合サイトを含む各種分析により、適切なキーワードを選定します。
CV数増加に向け、以下のような指標が役立ちます。
※CVとは、お問合せやお申込みの完了などのサイト上のゴールを指します。
・月間検索ボリュームが一定以上見込めるキーワード
・貴社の認知度向上に繋がるキーワード
・上位表示可能なキーワード(サイトコンテンツとの関連性がある)
・CVが見込めるキーワード
上記の視点で実際にキーワードを洗い出してみましょう。
具体的な洗い出す方法は下記のとおりです。
【STEP1】『軸』となるキーワードを選定する
【STEP2】各種ツールを使用し、軸キーワードを元に共起語・関連語などのキーワードを洗い出す
【STEP3】SEO上の競合サイトが上位表示しているキーワードを洗い出す
弊社では上記3ステップで、キーワードを洗い出します。
地道で時間がかかる作業ですが、この作業をおざなりにしてしまうと上位表示が難しく、訪問数、ページ閲覧数、ひいてはCV数に繋がりづらくなってしまいます。
せっかくコンテンツ・記事を量産しても、徒労に終わってしまうかもしれません。
そのため、キーワード選定は時間と労力を惜しまず、根気強く進めていきましょう。
・軸キーワードとは
自社商品に最も関連のある検索語句のことです。
軸キーワード単体はもちろんですが、それと掛け合わせるキーワードも洗い出します。
掛け合わせることで「具体的なキーワード、関連性があるキーワード」を見つけます。
ex)渋谷にある美容院の場合
◯「渋谷 美容院」
×「美容院」→全国の美容院が出てしまう
×「渋谷」→渋谷の何が調べたいのかわからない
自社サイトのターゲットが興味・関心を抱きそうなキーワードをリストアップします。
ここで掛け合わせたキーワード群を後々精査します。
よくある質問
キーワードって何個くらい必要ですか?
後で精査するので、最初は数にとらわれずできるだけ多くキーワードをだすことがポイント。
キーワードにもよりますが、洗い出しの段階では数千~1万ほどのキーワードを出すケースが多いです。
先ほど出した、軸キーワードをもとに狙うべきキーワードをさらに広げていきます。
Googleの検索窓に出てくるサジェストなどのキーワードなど、ユーザーに調べられやすいキーワードを様々なツールを活用し洗い出します。
役に立つツール
・Ubersuggest(ウーバーサジェスト)
https://neilpatel.com/jp/ubersuggest/
・Googleキーワードプランナー
https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/tools/keyword-planner/
・ラッコキーワード( 旧:関連キーワードツール( 仮名・β版 ))
https://related-keywords.com/
・Google Search Console(サーチコンソール)
https://search.google.com/search-console/about?hl=ja
・GRC(検索順位チェックツール)
https://seopro.jp/
※ツールの詳細は、次回『【フェーズ2】キーワードを洗い出す際に役立つツール』でお届けします。
ここでいう競合サイトとは、自社サイトと同一のSEO対策キーワードで上位表示されている競合サイトを指します。
競合サイトをチェックして、アクセスの多い記事のキーワードや、自社独自の価値を提供できうるキーワードをピックアップします。
Googleキーワードプランナーやahrefs等のツールに検索上位サイトのURLを入力すると、そのサイトで関連している、もしくは流入に寄与しているキーワードを洗い出してくれます。
よくある質問
競合サイトが強いと上位に表示できないの?
競合が強いキーワードであれば上位表示させることが難しい、かつ相応の時間がかかる場合が多いです。
主に公式サイトや企業ドメインなどはグーグルのアルゴリズムで上位表示にされやすい傾向にあります。
反対に以下のサイトが上位に表示にある場合、そのキーワードは狙い目です。
・無料ブログ(アメブロ、FC2ブログなど)
・Q&Aサイト(Yahoo知恵袋、教えてgooなど)
・情報が古く更新されていない
・サイト内のページ数が少ない
・インデックスページ内のコンテンツ量が少ない
・ユーザビリティーがあまり意識されていないサイト
まずはキーワードを洗い出すことで、対策余地・上位表示ができる可能性の高いキーワードの抜け漏れを防ぎます。
SEO対策キーワードを洗い出した後に、どのキーワードを優先的に対策すべきか、精査します。
自社サイトはもちろん、競合サイトを含む各種分析により、適切なキーワードを選定します。
CV数増加に向け、以下のような判断基準が役立ちます。
※CVとは、お問合せやお申込みの完了などのサイト上のゴールを指します。
・月間検索ボリュームが一定以上見込めるキーワード
・貴社の認知度向上に繋がるキーワード
・上位表示可能なキーワード(サイトコンテンツとの関連性がある)
・CVが見込めるキーワード
最初に対策するキーワードとして「月間検索ボリュームが一定以上見込めるキーワード」を対策することをおすすめします。
月間検索ボリュームとは、そのキーワードの検索数が月間にどれくらいあるかという数値です。そのキーワードの検索需要の多寡を知る、つまり検索流入数がどれ位見込めるのかを判断します。
・一般的に、検索ボリュームが多いほど対策難易度は上がる。
・初動は、月間検索ボリュームが100以上のキーワードを中心に対策を進める。
・ビッグキーワード(※)は詳細ページではなく、サイトTOPもしくはカテゴリTOPで狙う。
※月間検索ボリューム10,000以上のキーワード
これまでに上記基準でキーワードを精査し対策を実行したことで、数多くのサイトの流入数増加に成功しています。
新規に制作するサイトであれば、まずは月間検索ボリューム~1,000のキーワード(ロングテールワード)を狙いましょう。
検索ボリュームの多いキーワードは競合が強いため当初は避けて、上位表示が比較的狙いやすいロングテールキーワードを中心に、対策を進めましょう。
月間検索ボリューム10,000~
サイトTOPもしくはカテゴリTOPで1つのビッグキーワードを狙う。
月間検索ボリューム1,000~10,000
1ページでも上位表示は可能ですが、上位表示させるためにはSEO内部対策や関連性強化などを徹底する必要がある。
月間検索ボリューム~1,000
比較的難易度が低く、上位表示が狙いやすいです。新規サイトの場合はまずはこのボリュームから対策を始めましょう。
ロングテールキーワードの場合、検索数は少ないですが、ユーザーの検索意図が明確でニーズが顕在化しており、行動意欲が高まっている状態です。
そのため、CVR(※)が高く、CV数増加が見込めます。
※商品の購入や問合せなどの確率
例えば「渋谷 美容院 カラーリング 費用」と検索した人は、
渋谷でカラーリングできる美容院の料金を探している人、つまり美容院へ行くという行動に移る人…というイメージです。
まずはロングテールキーワードを中心に対策を始め、その後対策難易度の高いキーワードを狙っていきましょう。
本記事で紹介しました「キーワードの精査基準・目安」「補助ツール」を、ぜひ活用してみてください。
SEOにおいてはキーワード選定の影響度が高く、と言っても過言ではないです。
今回お伝えしました基準や手順を参考に、自社にあったキーワードを選定していきましょう。
SEOで上位表示を獲得することは大変と思われるかもしれませんが、中長期に渡って安定的に集客する「資産」となりえます。
そしてWEBサイトへのアクセスを増加させ、最終的にCV数の増加に寄与します。
ただ、初めてキーワードを選定する際は以下のような不安に苛まれると思われます。
「手間と時間がかかる。」
「せっかくキーワードを選定しても正しいキーワードであるか不安になってしまう。」
というのも、キーワードを選定するのはツールの慣れや経験が必要となるためです。
各企業・WEBサイトでどんなキーワ―ドが上位表示されやすいのか異なるため、一概に最適解をお伝えすることができません。
もしもご自身のみで対策を進めることが不安な方は、SEOの知見がある企業に相談したり、一任することを推奨いたします。
最初のキーワ―ド選定を誤ってしまうと、そこから先の施策の効果が出づらくなり、多くの労力と時間が無駄になってしまう可能性があります。
この内容を読んだ上で、自社で行うには難易度が高そうとお考えの場合は弊社センタードにご相談ください。
WEBにおける目的の設定から戦略の策定までご相談をお受けさせていただきます。
・自社で行うのは難しそう
・社内にWEB担当者がいない
・WEB施策に関する知見がない
などの理由でSEO対策をプロに依頼したいとお考えの場合はご相談ください。
現在デジタルマーケティングにおいてお悩みがある方や、
課題を感じているがどうしていいかわからない方向けに
無料でご相談会を実施しております。
まずは自社の現状を知り、可能な改善施策はどういったものがあるのか、
スケジュール、予算感はどのようなものなのか等も含めて
ご説明しますので、お気軽にご相談ください。
監修者プロフィール
木島 怜史
株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート
前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。
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