【保存版】ペルソナの作り方を徹底解説!わかりやすい5ステップで理想の顧客像を設計しよう

公開日: 2024.08.30

ペルソナとは、製品やサービスのターゲットとなる典型的なユーザー像を具体的に定義したものです。

年齢、性別、職業、趣味、悩みなどの属性情報に加え、その人物の目標や課題、日常的な行動パターンなども含めて設定します。

ペルソナを作成する目的は、自社の提供価値を明確にし、顧客視点に立った製品開発やマーケティング施策につなげることです。ペルソナを定義することで、漠然とした「ユーザー」ではなく、リアリティのある個人に向き合い、その人物のニーズに合った最適なアプローチを考えられるようになるのです。

ペルソナ設定は、押し付けがましくない自然な形で顧客との共感を生み、結果的に売上増加にもつながる重要なマーケティングプロセスと言えるでしょう。

ペルソナ設計の手順

では、実際にペルソナを作成する際には、どのようなステップを踏んでいけばよいのでしょうか。以下の手順に沿って進めましょう。

ステップ1. 必要な情報を収集する

まず初めに、ターゲット層を分析し、ペルソナ設定に必要な情報を集めます。自社の顧客データを整理すると共に、アンケートやインタビュー、SNSなどでのユーザーの意見などを収集しデータを蓄積しましょう。特に、以下のような情報が重要です。

– ユーザーのニーズや課題
– 基本属性(年齢、性別、居住地など)
– 仕事関連情報(職業、年収、役職など)
– 日常的な行動パターン(活動時間、情報収集源など)
– 使用デバイスやツール
– 嗜好(趣味、価値観など)

情報収集においては、できるだけ生の声をもとに、ユーザーの本質的なニーズを掴むことが肝要です。

ステップ2. 集めた情報を整理・分析する

次に、集まった情報を整理し、ターゲット像を明確にします。

同じような属性を持つユーザーをグルーピングし、各セグメントの特徴を浮かび上がらせていきます。この際、以下の点に留意しましょう。

– 複数のセグメントを設定し、優先順位をつける
– 自社ビジネスに影響力のあるセグメントを絞る
– 定量的・定性的な分析を組み合わせる
– ユーザーの行動に関するインサイトを抽出する

類似ユーザーの共通点を探り、自社に最も重要で魅力的なペルソナを見極める作業といえます。

ステップ3. ペルソナを具体的に定義する

ここからは、前項で整理した情報をもとに、ペルソナの詳細を設計していきます。

ペルソナは通常 3-4 パターン程度設定し、1 パターンにつき下記のような要素を盛り込むのが一般的です。

– 年齢・性別などの基本情報
– 経歴(学歴・職歴・家族構成など)
– 日常的な仕事内容やプライベートでの行動
– 悩み・関心事項・目標
– 自社製品・サービスに対する期待
– 主な情報収集源やメディア接点

ペルソナには「田中、42歳、商社営業」といった具合に、架空の人格を与えるとリアリティが増すでしょう。

過去にセンタードで作成したペルソナの例。実際にいる人物のように、プロフィールを細かく設定している。

ステップ4. ペルソナストーリーを描く

シンプルな属性情報だけでなく、その人物の日常や心情にフォーカスしたペルソナストーリーを書いてみましょう。

どんな生活を送り、何を考え、どんな課題を抱えているのか。自社の商材にどう関わるのか。

ペルソナの一人称視点で、ストーリーになるように思い描いてみましょう。

例えば、こんな感じです。

6 時に起きて優雅な朝食を取り、通勤電車では業界紙を読む。昼休みにはジムに通い、仕事終わりにはたまに同僚と飲みに行くことも。週末には息子たち(5歳と2歳)と一緒にショッピングモールに繰り出すのが楽しみ。最近はバタバタが続き、なかなか家族と過ごす時間が取れなくて心苦しい。そろそろ仕事の効率化を図って、プライベートにも充実していきたい。

こうしてペルソナの人物像を立体的に描くことで、その人のニーズや悩み、製品への期待などが、より具体的にイメージできるようになります。

ステップ5. ペルソナイメージを視覚化する

ペルソナが明確になったら、最後に視覚化して完成です。イラストや写真、図解を使ってペルソナをビジュアル化することで、誰もがすぐにペルソナの情報を直感的に理解できるでしょう。

ペルソナのテンプレートはいくつかのパターンがありますが、以下の項目を含めるのが基本です。

– 氏名と人物画像
– 基本情報(年齢、性別、職業など)
– 日常的な行動やインサイトをまとめた簡単な解説文
– 心理的な側面(目標、課題、不満など)を表現したフレーズ

ペルソナシートは、これまでのステップで洗い出した情報を凝縮して魅力的に表現する、いわば集大成です。完成したペルソナ像を、チーム内で共有してマーケティングや開発の指針としていきましょう。

ペルソナ設計の注意点

最後に、ペルソナを作成する際の注意点を確認しておきましょう。

属性に偏重しない

ペルソナは単なる属性情報の寄せ集めではありません。

年齢や性別、職業といった表層的な特徴だけでなく、ペルソナの本質的なニーズや行動パターンを捉えることが重要です。「なぜその行動をとるのか」「どんな課題を抱えているのか」という点を深掘りしていきましょう。

思い込みを排する

ペルソナ作りでは、社内の主観や思い込みが入り込みがちです。

しかし、それでは本当のペルソナからかけ離れてしまいます。

あくまで「ユーザーの実像」を知ることが目的なので、データやインサイトを積み重ね、ユーザー視点に立つよう常に意識しましょう。

特徴を極端に描かない

ペルソナはあくまで「典型的な」ユーザー像を描くものです。

極端な特徴付けは現実離れしたイメージになりがちなので控えめにしましょう。

ごく普通のユーザーを起点に、リアリティを保ちつつ魅力的なペルソナを設計することが肝要です。

固定化しすぎない

一度作ったペルソナを盲信するのは危険です。

ビジネス環境は常に変化するもの。定期的にペルソナを見直し、マーケットの変化に合わせて柔軟にアップデートしていくことが求められます。

以上の点を踏まえつつ、入念な情報収集と分析をベースに、魅力的で説得力のあるペルソナ像を作り上げていきましょう。ペルソナはマーケティングを強力に後押しする羅針盤となるはずです。

ペルソナ設計のまとめ

ペルソナ設計は、マーケティング戦略において非常に重要なプロセスです。自社の理想顧客像を明確にすることで、ターゲットに合わせた商品開発やプロモーションが可能になります。

ユーザー中心の視点を持ち、データに基づいた意思決定を心がけることが肝要です。主観や思い込みを排除し、ペルソナを柔軟に捉えていくことも大切です。

理想的なペルソナ像を追求することは、ひいては魅力的な製品・サービスの開発につながります。

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監修者プロフィール

木島 怜史

木島 怜史

株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート

前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。

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