MAツールとは?基礎知識から導入時のポイントまで解説

更新日: 2024.11.13

 

マーケティングオートメーションツール(MAツール)は、企業のマーケティング活動を自動化し、効率よく進めるためのツールです。たとえば、Webサイトを訪れたお客様への自動メール送信や、お客様の関心に合わせた商品情報の配信など、これまで手作業で行っていたマーケティング活動の多くを自動的に行うことができます。

なぜ今MAツールが注目されているのか

MAツールが注目を集めている背景には主に3つの大きな理由があります。

1つ目は、企業のマーケティング活動がより複雑になってきていることです。以前は新聞広告やチラシなど限られた方法での宣伝が中心でしたが、現在ではWebサイト、メール、SNS、動画などさまざまな方法で情報を発信する必要があります。

また、スマートフォンやパソコン、タブレットなどお客様が情報を受け取る機器も様々です。このように複雑化したマーケティング活動を効率的に行うために、MAツールの需要が高まっています。

2つ目は、深刻な人手不足の問題です。特にマーケティング活動を担当する部署では、メール配信やお客様データの管理、効果測定など、日々多くの作業が発生します。MAツールを導入することでこれらの作業を自動化し、限られた人数でも効率的に業務を進めることができます。

3つ目は、お客様のデータを活用したより効果的なマーケティングが求められていることです。今までは担当者の経験や勘に頼ることも多かったマーケティング活動ですが、現在では具体的な数値やデータを基に戦略を立てることが重要になっています。

例えば、「どんな商品ページをよく見ているのか」「どんな内容のメールをよく開封するのか」といったお客様の行動データを分析し、一人ひとりに合わせた提案ができるようになります。

MAツールでできること

リード獲得の自動化

Webサイトを訪れた見込み客の情報を効率的に集めることができます。Webフォームやランディングページの作成・管理が簡単になり、収集したリード情報は自動的にデータベースに集められます。これにより、マーケティング担当者の作業負荷を大幅に減らすことができます。

顧客育成

見込み客の興味や行動に応じて、必要なタイミングで必要な情報を提供することができます。メール配信の自動化や、一人ひとりの顧客に合わせたコンテンツを作成をし、見込み客に合わせた効果的なアプローチが行えます。

たとえば、過去の商品閲覧履歴や購買履歴に基づいて、その顧客が興味を持ちそうな商品や関連コンテンツを自動的に選択して配信することができます。また、見込み客の行動履歴を追跡することで、より細かく正確なアプローチが行えます。

スコアリング機能

顧客の行動データを基にポイントをつけることで、購買意欲を見える化します。Webサイトでの閲覧履歴やメールの開封率、資料請求といった行動に応じてスコアをつけていき、どこから営業活動を行ったほうが良いか優先順位付けをすることができます。

分析・レポート機能

マーケティング活動の効果を総合的に分析し、マーケティングにかけたコストに対してどれだけの売上や利益が得られたのかを、具体的な数字を算出することが出来ます。

また、顧客が最初に商品を知ってから、実際に購入するまでにどのような情報に触れ、どのような行動を取ったのかという購買までの道筋を詳しく見ることもできます。

これにより、より効果的なマーケティング施策につなげることができます。例えば、どの広告がよく見られているか、どのコンテンツが購買の決め手になっているかなど、具体的な数字を基に営業活動が行えます。

MAツールとSFA・CRMとの違い

MAツールとSFAの違い

MAツールとSFAは、それぞれ違った目的と特徴を持っています。MAツールはマーケティング活動全般をカバーするのに対し、SFAは営業活動に特化したツールです。

MAツールは主に見込み客から商談化までの過程をサポートし、マーケティング部門が主なユーザーとなります。一方、SFAは商談から成約までの過程に焦点を当て、営業部門が中心となって活用します。

MAツールとCRMの違い

CRMは顧客管理に特化したツールですが、MAツールはそれに加えて見込み客の育成やコミュニケーションの自動化まで幅広い機能を備えています。MAツールを活用することで、顧客情報の管理だけでなく、効果的なマーケティング施策の実行まで一貫して行うことができます。

MAツール導入のポイント

目的の明確化

MAツール導入に際しては、まず自社が解決したい課題をはっきりさせること重要です。単なる業務効率化なのか、リード獲得の強化なのか、あるいは顧客体験の向上なのか。具体的な目標を設定し、今何が必要なのかを明確にすることで、より自社に合ったツールを選ぶことができます。

予算と規模の検討

MAツールの価格帯は企業規模によって大きく異なります。小規模企業向けでは月額5-10万円程度、中規模企業向けで月額10-30万円程度、大規模企業向けになると月額30万円以上となることが一般的です。自社の規模と予算に見合ったツールを選択することが重要です。

必要機能の検討

基本的な機能に加えて、既存システムとの連携や、将来的な事業規模の拡大に対応できるかどうかも重要なポイントです。

たとえば、取り扱う商品数が増えた場合や、顧客データが大量に増えた場合でも、システムが問題なく対応できるかどうかを確認しておく必要があります。将来の事業拡大も見据えて、必要な機能を慎重に見極めることが大事です。

運用体制の整備

MAツールの効果を最大限に引き出すためには、社内での使い方や進め方をしっかりと決めておく必要があります。具体的には、ツールを主に使用する担当者を決め、その担当者がツールを使いこなせるように十分な研修を行います。

また、メール配信の頻度やコンテンツの作成方法など、具体的な使用ルールを決めておくことも大切です。さらに、定期的に効果を確認し、うまくいっている部分は継続し、改善が必要な部分は見直すという改善の流れを作ることで、より効果的な活用を行っていきましょう。

MAツールまとめ

MAツールは現代のデジタルマーケティングに欠かせないツールとして注目されています。導入に際しては、自社の課題や目的をはっきりさせ、自社に合った機能を持つツールを選択しましょう。

また、ツールの導入だけでなく、営業部門やマーケティング部門など、関係する部署のメンバー全員がツールの目的や使い方を十分に理解し、積極的に活用していく環境づくりも成功のポイントになります。

段階的な導入と効果測定を行いながら、自社に合ったMAツールの活用方法を見つけていきましょう。

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監修者プロフィール

木島 怜史

木島 怜史

株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート

前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。

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