イラスト表示?Googleマップ?ホームページの地図表示の最適解

更新日: 2024.09.02

多くのホームページにある、「アクセス」のコンテンツ。その地図(マップ)の表示をどう表現するか、迷ったことが有る方も多いのではないでしょうか。今回の記事では、お客様のサイトで地図をどのように表示するかを判断するときに考えるポイントをご紹介します。

「イラストを作成すべきか?」「Googleマップを埋め込むべきか?」など、もしも迷われている方がいたら、参考になれば幸いです。

この記事でわかること

  • 「アクセス」の地図を表示する場合の選択肢について

  • イラストにするか、Googleマップを使うか、検討する際の判断軸

結論としては、「イラストとGoogleマップを両方使うべき」

結論を先に述べると、弊社では「イラストとGoogleマップを両方とも採用する」という形で、お客様にご提案するケースが多くあります。もちろん例外もございますが、「なぜ、イラストが必要なのか?」「なぜ、Googleマップが必要なのか?」それぞれのメリット・デメリットを理解することで、ホームページごとのベストな形が見えてくることでしょう。
以下で、イラストとGoogleマップそれぞれの特徴を見てみましょう。

イラスト表示

イラスト表示とは、その名の通り、一枚のイラスト画像を独自に作成し、その画像をホームページ上に表示する方法です。

イラスト地図のメリット

ルート表示などを自由に表現できる

イラストで作成するため、縮尺や周りの主要建物などを、自由に表現することが出来ます。ユーザーの道案内のためのイラストを作成することで、アクセスに関する情報をわかりやすく伝えることが出来ます。
例えば、観光地などでは、国内主要都市からのアクセスを簡略図で表すなど、Googleマップでは正確すぎるがゆえに表現できないこともありますが、オリジナルのイラストでは、目的地に応じた案内が可能になるでしょう。

サイトデザインとトンマナを合わせやすい

ブランディングを重視すべきサイトであれば、Googleマップの無機質な表現よりも、ホームページのデザインに合わせたイラストを作成することで、ホームページ全体の統一感を守ることが出来ます。特にBtoCのブランドサイトなどでは、デザインのもつ世界観を維持したまま表現することができるので、イラスト作成することをおすすめします。

読み込みにかかる速度が軽量である

ホームページ読み込み速度を上げることは、閲覧しているユーザにとっても、SEO上位表示のためにも、いずれの視点でも重要な事項です。マップ一つで大きく左右するものではありませんが、ホームページの表示スピードの対策は一歩一歩の”チリ積も”が肝心です。特に複数事業所や複数店舗などがある場合は、イラストにまとめておくほうがよいでしょう。

イラスト地図のデメリット

地図アプリとの連携機能がない

Googleマップとの最大の違いは、地図アプリとの連携の有無です。メリットではイラストによる説明には長けていると述べましたが、リアルタイムでの道案内表示をすることはイラストには難しいでしょう。この点は、Googleマップのメリットで後述します。

イラストを作成する初期工数がかかる

当然ながら、イラストを作図する工数が必要です。イラスト作成のできるひとが社内にいる、あるいはホームページ制作会社に任せているのであれば、1枚の画像作成はさほど大変ではないかもしれませんが、複数事業所のイラストを何点も作成する場合などは、それだけ初期コストがかかってしまいます。

Googleマップ表示

Googleマップ表示とは、Googleマップで生成されたコードを読み込み、Googleマップそのものをホームページに埋め込んで表示させる方法です。

Googleマップ表示のメリット

アプリ連携でナビゲーションが可能

イラスト地図のデメリットでも述べたように、アプリ連携ができる点は、Googleマップを設定する利点と言えます。特に、スマホで「Googleマップで地図を開く」とすれば、リアルタイムでの道順案内が叶います。営業マンなどリアルでの移動を前提とする人のニーズが高いようなホームページの場合、ほとんど必須と言っても過言ではないでしょう。

コードを埋め込むだけなので、初期工数がかからない

こちらもイラスト地図のデメリットの裏返しですが、Googleマップで生成されるコードをホームページ上に設定するだけなので、手間がかかりません。ホームページ構築の知識がある技術者ならば、誰でも容易に実装可能です。

Googleマップ表示のデメリット

ルート表示は必ずしも正確ではない

イラストならば確実に道表示ができますが、複雑に入り組んだ道などではGoogleマップの道順表示が正しくない場合もあります。例えば、道順を示した場合にビルの裏側へ案内されてしまうなど、表示場所によっては、思うようにルート表示出来ず、逆にユーザーを迷わせてしまう懸念もあります。

外部からデータを読み込むため、ページ表示速度が遅くなる可能性がある

自社ホームページ内で完結するイラストとは異なり、GoogleマップのAPIを読み込んで表示させるために、ホームページ表示スピードに影響が生じる可能性があります。大幅に遅くなるということは余り見受けられませんが、イラストに比べるとスピードは遅くなってしまいます。

仕様変更等により、表示されなくなる可能性がある

こちらも、外部データを読み込むために起こりうる問題ですが、Google側になにか問題が生じたときに、自社サイトのマップ表示も表示できなくなる可能性があります。常に確実な表示を行いたい場合は、自社サイト内の画像としてイラストを置いておくほうが安心です。(サーバーダウンなどの要因も起こりうるため、100%の確実性は難しいですが)
また、いつどのような仕様変更が起こるかも予見できないため、不確実性はイラスト表示よりも高まります。

一部条件では有料API連携が必要となり、ランニングコストが発生する

Googleマップは一部条件によっては、使用コストが発生します。無料の範囲は「地図の読み込み回数が 1 か月あたり 28,500 回まで」となっています。
※あくまで記事執筆時の情報です。詳細は下記Googleページより
https://mapsplatform.google.com/intl/ja/pricing/

そのため、閲覧回数が多くなる、つまりPV数が多いサイトでは、ランニングコストが発生してしまいます。
ただ、逆に有料登録を行えば、表示回数以外でも地図のデザインをカスタマイズしたり、独自のルート表示をさせたり、ピンの表示をカスタマイズしたり、と、Googleマップで行えることを増やすことが可能になります。

表示の判断基準は?

これまで説明したように、イラスト表示とGoogleマップとではメリット/デメリットが表裏一体のものが多く見受けられました。中でも重要な項目を考慮すると、下記が判断基準の一例として挙げられるでしょう。

アクセスに関するニーズがどのようなものか?

例えば、広い範囲での移動が前提となっている、あるいは入り組んだ道となっているなど、丁寧かつ自由な案内が必要な場合は、イラスト表示がおすすめです。一方で、リアルタイムでの位置表示案内が重要な場合は、アプリ連携ができるGoogleマップのほうがユーザーに親切でしょう。

アクセスページのニーズがどれほどあるか?

これはGoogleマップの有料コストを判断するものですが、無料範囲を超える大型のサイトであれば、ランニングコストが不可避となってしまいますので、費用対効果を考慮すべきでしょう。イラスト作成の場合でも、拠点数が多くすべての画像を作るのが大変であるにも関わらず、さほどページ閲覧が想定されない場合には、Googleマップ埋め込みで初期コストを抑える判断もできるでしょう。

サイトそのものに求めるものは、ブランディングか利便性か?

どちらか一方だけを選ぶのは難しいかもしれませんが、ブランディング重視(=イラスト地図)の比重のほうが高いか、それとも来所ニーズ重視(=Googleマップ)の比重のほうが高いか、という点も、ホームページそのものの目的に立ち返って再確認してみると良いでしょう。

イラストとGoogleマップ両者のいいとこ取りも可能

冒頭に述べたように、地図表記は二者択一の問題ではありません。どちらも両方採用することが可能です。例えば、イラスト画像を大きく表示をしておいて、「Googleマップで見る」というテキストリンクだけをおいておく、という折衷案も実装可能です。
これであれば、イラストのメリットも享受しつつ、実際に来所するユーザーもGoogleマップとアプリ連携ができるため、双方のニーズを満たすことが可能になります。また、埋め込みではなくテキスト表示でGoogleマップへリンクさせる形であれば、有料対象外となるため、ランニングコストの心配もありません。

実際に弊社のディレクターがお客様にご提案する際には、上記のようなメリット、デメリットから、両者のいいとこ取りでご提案することが多くなっています。
※ちなみに弊社サイトではBtoBサービスで殆どが都内ビジネスマンもしくは採用希望者に限られるため、イラストではなくビルの外観写真をGoogleマップと併用する形を採用しました。

まとめ

ホームページにおける、アクセスの表示について、イラスト地図とGoogleマップの特徴についてご説明してきました。結論としては、いいとこ取りを叶えるのがオススメ、としてまとめさせていただきましたが、判断基準の根本に有るのは「ユーザーニーズ」です。どういった目的でどういった人たちがアクセスページにくるのか、そしてどういう使われ方が望ましいのか、という思考が、それぞれのホームページのアクセスページの最適解を見つけるために必要なものだと言えるでしょう。

 

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監修者プロフィール

木島 怜史

木島 怜史

株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート

前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。

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