更新日: 2025.04.25
目次
「空きがあっても問い合わせが来ない…」「チラシを配っても反応が薄い…」
そんなお悩み、ありませんか?
介護施設の経営者や広報担当の方から、こうした声をよく耳にします。
たしかに、地域密着型の介護施設にとって、集客は永遠のテーマ。
しかも今は、紙媒体だけでは限界がある時代です。家族や本人が施設を探す際、まずスマホで「近くのデイサービス」などと検索するのが当たり前になっています。
ですが、そこで上位表示されなければ存在を知ってもらえません。
だからこそ、Web上で“確実に見てもらえる場所”に情報を届ける「リスティング広告」が注目されているのです。
この記事では、リスティング広告とは何か?から、介護業界での活用ポイント、費用感やキーワードの選び方、成果の見方まで、実務にすぐ活かせる内容をやさしく丁寧に解説します。
介護施設の利用者や人材の確保が年々難しくなっている中、紙媒体だけでは十分な反響を得られない時代になってきました。
特に家族や本人がスマートフォンで検索する時代においては、Webでの集客力が施設運営に直結します。ここではまず、介護業界全体が抱える集客の壁と、Web活用の必要性を整理していきましょう。
介護施設を運営するうえで最も大きな課題のひとつが「空き枠を埋められない」という悩みです。地域によっては施設の供給数が増え、競争が激化していることもあり、「施設の存在を知られていない」「比較されて選ばれない」といった状況が目立ちます。
「立地は悪くないのに問い合わせが来ない…」という声の背景には、情報の届け方が時代に合っていないという問題があります。
今や高齢者の家族は、GoogleやYahoo!で「デイサービス 名古屋 送迎あり」といったキーワードで検索し、目に入った施設を比較しています。にもかかわらず、紙のチラシや紹介頼みの集客では、その候補にすら挙がらないことも多いのです。
紙媒体や地域の広報誌、ポスティングなど、介護施設の広報活動には昔ながらの方法が根強く残っています。もちろんそれらにも一定の効果はありますが、主に「既に施設に興味がある人」にしか届かないという弱点があります。
一方でWebを活用すれば、「まだどの施設にしようか決めていない段階」のユーザーに対してもアプローチできます。
特にGoogleやYahoo!の検索結果に表示されるリスティング広告なら、今まさに施設を探している人に直接リーチ可能です。
以下は、紙媒体とWeb広告の主な違いです:
【紙媒体 vs Web広告の違い】
紙媒体:エリア密着型だが、到達範囲が限られる
Web広告:検索ニーズに応じてピンポイントで届けられる
紙媒体:効果測定が難しい
Web広告:クリック数や問い合わせ数など効果を可視化できる
このように、紙媒体にはない「即効性」や「計測性」を兼ね備えているのがWeb広告です。特にリスティング広告は、費用対効果を可視化しやすいため、今後の集客施策として外せない手段となってきています。
「リスティング広告ってよく聞くけど、何がそんなにいいの?」
そう感じている方も多いはずです。実は、リスティング広告は介護施設のような“地域密着型ビジネス”にこそ相性が良い集客手法です。ここではまず、リスティング広告の基本と、介護業界での有効性についてわかりやすく解説します。
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!の検索結果ページに表示されるテキスト広告のことです。ユーザーが検索したキーワードに応じて表示され、「今まさに探している人」にピンポイントで情報を届けることができます。
たとえば「○○市 デイサービス 空きあり」と検索した人に対して、自施設の情報を目立つ場所に表示できるため、興味・関心の高い見込み顧客に直接アプローチできるのが大きな魅力です。
特に介護業界では、施設選びに関してインターネット検索が主流となっています。リスティング広告はエリアや時間帯、デバイス(スマホ・PC)などで細かく配信のコントロールができるため、「近隣で探している家族層」や「午前中によく検索される高齢者家族」など、ピンポイントなターゲット設定が可能です。
また、費用はクリックされた分だけ発生するため、無駄打ちを防ぎながら集客コストを調整できるのもポイント。広告を止めたり、金額を下げたりといった操作も自由自在で、小規模施設にも導入しやすいのです。
「うちの父がそろそろ介護が必要かもしれない…」「母がひとりで通える施設を探したい」
このように、介護サービスを探し始めるきっかけは、たいていご家族の中で生まれます。
特に多いのが40〜60代の子ども世代。自分の親の介護をどうするか悩み始めたタイミングで、スマホを手に取り、「○○市 デイサービス 送迎あり」などの具体的な言葉で検索するのです。
このように、情報を探す人と、サービスを受ける人が違うというのが、介護業界における大きな特徴です。しかし、広告の文面や施設のサイトが「本人目線」で書かれていると、「これ、親に合ってるか判断できないな…」と家族の検索者が離脱してしまうことも。
だからこそ、リスティング広告の文面やランディングページでは、「ご家族向け」に安心感や信頼性、サービスの詳細を丁寧に伝えることが極めて重要になります。
たとえば、「ご家族も安心の夜間対応あり」「初回無料体験あり。見学もOK」など、家族が持つ不安や疑問に“ひとこと”で応える広告文は、クリック率が大きく上がる傾向にあります。
Web広告は、ただ表示するだけでなく「誰に」「どう届くか」が命です。介護施設の集客においては、検索ユーザー=家族であることを前提にした広告設計が成功の鍵を握っています。
介護施設の広告でまず意識すべきは、「誰が検索しているか?」という点です。多くの場合、検索しているのは高齢者本人ではなく、その家族(特に子世代)です。つまり、広告文やサイトの内容も「家族が見て納得できる」ことが重要になります。
たとえば「安心して預けられる施設」「夜間対応あり」「家から近くて送迎つき」など、家族視点でのメリット訴求が効果的です。
また、検索キーワードも「施設名」ではなく「○○市 デイサービス 空き状況」「母 介護 預ける場所」といった具体的な悩みベースの言葉が多い傾向にあります。
広告文やランディングページでは、「ご家族の不安に寄り添う施設です」など、感情に訴える表現が反応率を高めます。つまり、広告の主なターゲットは“利用者本人ではなく、判断を下す家族”であるという前提が非常に重要です。
介護事業と一口に言っても、サービス形態によって訴求すべきポイントは大きく異なります。たとえば「訪問介護」なら在宅支援がキーワードになりますし、「デイサービス」であれば送迎やレクリエーション内容などが重要です。
以下は、サービスごとのターゲティングと訴求軸の違いをまとめたものです:
サービス形態 | 主なターゲット | 効果的な訴求ポイント |
---|---|---|
デイサービス | 家族・高齢者本人 | 送迎付き/レクリエーション内容/食事の充実度 |
訪問介護 | 本人・同居家族 | 自宅での対応/スタッフの柔軟さ/介護度対応範囲 |
有料老人ホーム | 介護度の高い親を持つ家族 | 医療連携/24時間体制/安心の見守りシステム |
ショートステイ | 一時的に預けたい家族 | 空き状況の柔軟さ/緊急対応可能/送迎範囲と日数対応力 |
それぞれのサービスで検索されるキーワードや伝えるべき安心材料が異なるため、「誰に、どのタイミングで届けるか」を明確にしたうえで広告戦略を設計することが大切です。
リスティング広告で成果を出すには、目に留まる広告文と、的確なキーワード選定が不可欠です。「誰に・何を・どう伝えるか」を戦略的に組み立てなければ、予算をかけても思ったような結果は得られません。ここでは、クリック率を高める広告文の書き方と、効果的なキーワード選びのコツをお伝えします。
広告文は「3秒で勝負」が基本。検索結果の中で一瞬でユーザーの目に留まり、「クリックしたくなる」内容でなければ、どれだけお金をかけても見向きされません。特に介護業界では、“安心感”“地域性”“サービス内容”を端的に伝えることがポイントです。
たとえば、「○○市の送迎付きデイサービス」「急な空き対応可能/家族も安心」など、検索キーワードと感情を結びつける言葉が有効です。
以下は、反応が良い広告文を作るための要素です:
地域名を明記する(例:「○○市のデイサービス」)
ユーザーの悩みに寄り添う文言(例:「送迎ありで安心」)
数字で具体性を出す(例:「利用者満足度93%」)
「今すぐ相談」「無料見学受付中」など行動を促す言葉を入れる
限定性を加える(例:「今月2名のみ受付中」)
これらを組み合わせて、ただの説明ではなく“行動を引き出す広告文”を目指しましょう。
広告の表示は「ユーザーがどんなキーワードで検索したか」によって決まります。つまり、キーワード設定がズレていると、そもそも広告が表示されないか、見当違いなユーザーにしか届かなくなってしまいます。
特に介護施設では、「施設名」よりも「地域名+サービス内容」の組み合わせが効果的。ユーザーは施設名より「○○市 デイサービス 空き状況」などの“悩みベースの言葉”で検索する傾向があります。
以下に、目的別のおすすめキーワードの例をまとめました:
目的 | キーワード例 |
---|---|
利用者集客 | 「○○市 デイサービス 空き」「送迎あり デイ ○○区」 |
人材採用 | 「介護士 募集 ○○市」「デイサービス 求人 パート」 |
施設比較 | 「○○市 デイサービス 評判」「介護施設 ランキング ○○区」 |
広告の目的に合わせて、こうした“検索意図に寄り添ったキーワード”を選ぶことが、クリック率と問い合わせ数を大きく左右します。
「広告にいくら使えばいいの?」という疑問は、施設の規模や地域によっても変わります。重要なのは、費用を“使う”ではなく“活かす”意識で設計すること。
ここでは、広告予算の考え方や、無駄なく運用するための具体的な方法をご紹介します。
介護施設でリスティング広告を運用する場合、広告費の目安は月3万円〜10万円程度が一般的です。とはいえ、予算の大小よりも「いかに効率的に使うか」が重要です。
まずは月数万円の少額から始めて、成果が出たキーワードに重点的に配分するスタイルがおすすめです。また、「空きが出た時だけ広告を強化する」といった柔軟な予算調整も可能です。
費用配分のポイントとしては以下の通りです:
エリアを絞って無駄な表示を減らす
ターゲットの時間帯を意識して表示時間を調整
高クリック単価のキーワードは慎重に扱う
広告費を“どれだけかけるか”よりも、“どこに・なぜかけるか”を明確にすることが、最適な予算設計への第一歩です。
広告は「出せば反応がある」ものではありません。むしろ、見せる相手を間違えると広告費だけがどんどん消費されることになります。無駄打ちを防ぐためには、広告表示の条件を細かくコントロールすることが重要です。
以下のようなテクニックを活用することで、費用対効果は大きく向上します:
地域ターゲティング:自施設の送迎範囲に限定して配信
デバイス指定:スマホのみ表示(家族がスマホで検索する傾向が高い)
スケジュール設定:検索が多い朝〜夕方に集中して表示
除外キーワードの設定:「無料」や「体験のみ」など成約に繋がりにくい語句を除外
このように、リスティング広告は“細かく調整できる”点が最大の強み。自施設に合った設定をすることで、無駄なクリックを減らし、集客効率を最大化できます。
介護施設の集客において、従来の紙媒体や紹介だけでは限界を感じている方も多いのではないでしょうか。そんな中、今すぐ利用者やその家族の目に留まる「リスティング広告」は、確実に成果へつなげるための強力な選択肢です。
この記事では、まず現代の介護業界が抱える集客の課題からスタートし、Web集客の重要性、そしてリスティング広告の具体的な仕組みや活用のメリットについて解説しました。
リスティング広告は、施設名ではなく「地域名+ニーズ」で検索されることが多い介護業界において、非常に相性の良い手法です。
さらに、広告効果を高めるための広告文の書き方、適切なキーワード選びといった実践的な内容もご紹介しました。広告費は月3万円からでも始められ、クリックされた分だけ課金される仕組みなので、小規模施設でも安心して取り入れられます。
リスティング広告は、ただ出すだけでは効果が出ませんが、正しい運用と継続的な改善によって、大きな成果をもたらすツールです。この記事を参考に、自施設の集客に新たな一歩を踏み出してみてください。
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監修者プロフィール
木島 怜史
株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート
前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。
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