更新日: 2025.01.16
LINE広告とは、SNS広告の一つでLINEを利用しているユーザーに対して配信される広告です。
LINEユーザー数が国内月間9,700万人(2024年3月末時点)いることから、LINE広告は幅広い世代層に配信できることが可能です。
本記事では、LINEを使った広告運用を取り入れたいと考えている方に向けて、LINE広告の特徴やメリット、費用対効果などを解説します。
目次
LINE広告は以下の特徴があります。
・幅広い年齢層に配信可能
・ユーザーの利用頻度が高い
・アプローチ幅が広い
LINEは他のSNSと異なり、性別や年齢層に偏りがありません。そのため、幅広い年齢層へ配信できます。
ほとんどのユーザーが毎日LINEを利用しており、アクティブ率が高いです。
また、SNSの中でもLINEしか使っていないというユーザーもいるため、他の媒体ではアプローチできない層に広告を配信できることも大きなポイントです。
利用ユーザー数と比例して多くデータ量も膨大なため、多くの企業がLINE広告をマーケティング目的として活用しています。
例えば、自社の新商品やサービスの販売目的や、サイトの認知拡大など目的に合わせた広告が可能です。
さらに、他のSNS広告と違い「友だち追加」をすることで、公式アカウントの友だちを増やし、比較的低予算でも成果が出やすいメリットもあります。
LINE広告は配信の種類が多いという特徴もあります。
掲載場所も自由に選べるため、入札価格やターゲット層、広告クリエイティブを見直し続けることで、効果的に運用可能になるでしょう。
そこで、本編では、LINE広告で主に使用されている配信面について紹介します。
LINE広告にあるさまざまな配信面に加えて、LINEファミリーアプリ内での配信やLINE広告ネットワークを活用することで、さらに多くの配信面があります。
配信面によって、フォーマットのサイズが異なり、メインとなるユーザーも異なるため、配信目的に合わせて設定するとよいでしょう。
主な配信面について紹介します。
引用元:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/
LINEのトークリスト最上部に表示される広告です。
日本で圧倒的なデイリーアクティブユーザーを持つLINEの中でも、特に利用頻度の高いトーク画面に表示されるため、広範なユーザーへのリーチが可能です。大規模なプロモーションや新商品告知に非常に効果的で、視認性が高く、自然な形でユーザーの目に留まります。
引用元:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/
LINE NEWSは、月間アクティブユーザー数が約7,700万人以上と非常に多く、高いアクティブ率を誇ります。
「LINE」アプリ内のニュースタブや記事一覧ページから流入し、さらに430以上のアカウントメディア内にも広告を配信できる点が特徴です。
引用元:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/
LINE VOOMは、Xやインスタのように「いいね」や「コメント」機能がある動画が見れるコンテンツです。
動画に興味がある若い世代に効果的で、多くのユーザーが表示された広告にアクションを起こしています。
引用元:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/
ウォレットとは、LINEの「ウォレット」タブに広告を掲載する形式です。
このタブは、「LINE Pay」などの金融サービスを一元管理できるゲートウェイとして機能し、モバイル送金や決済に対応しています。月間訪問者数が4,700万人を超えるため、幅広いユーザー層に効果的にリーチできます。
引用元:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/
電子媒体でいつでもマンガが読めるLINEマンガは、国内のマンガアプリのダウンロード数が圧倒的に多いため、たくさんの人への配信が見込めます。
また、マンガを読むために長時間アプリを使用するため、広告の視認性が高く、エンゲージメント率が期待できます。
引用元:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/
LINEクーポンは、飲食店やコンビニ、スーパーなど全国で約50,000店舗のショップで利用できるクーポンです。
主婦層がメインに利用しているため、キャンペーンの案内などは効果的に狙えるでしょう。
引用元:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/media/
LINEの入り口となるホーム画面は、LINEユーザーがもっとも目にする画面です。
ホームタブでの広告は幅広いターゲットへの認知拡大が狙えます。
LINE広告のフォーマット
LINE広告では、静止画と動画での配信が可能です。
下記は静止画のサイズです。
種類・サイズ | 配信面 |
Card 1,200×628 |
全て対応 |
Square
1,080×1,080 |
LINEマイカード以外対応 |
Carousel
1,080×1,080 |
LINE NEWS・LINE VOOM・ウォレット・LINEポイントクラブ・LINEショッピング・LINEクーポン・ホーム |
画像(小)
600×400 |
トークリスト・LINE NEWS・ウォレット・LINEクーポン・ホーム・LINE Monary・LINEオープンチャット・LINEファミリーアプリ・LINE広告ネットワーク・アルバム・LINE公式アカウントトークルーム |
画像(アニメーション)
600×400 |
トークリスト |
引用:https://www.lycbiz.com/jp/column/line-ads/technique/20191024/
動画では下記5種類の配信フォーマットがあります。
種類・サイズ | 配信面 |
Card 16:9 |
アルバム・LINE公式LINE公式アカウントトークルーム以外対応 |
Square 1:1 |
LINEマイカード・アルバム・LINE公式LINE公式アカウントトークルーム以外対応 |
Vertical 9:16 |
LINE NEWS・LINE VOOM・ウォレット・LINEポイントクラブ・LINEクーポン・LINEオープンチャット・LINEファミリーアプリ・LINE広告ネットワーク |
動画(小) 16:9 |
トークリスト |
動画(小) 1:1 |
トークリスト |
引用:https://www.lycbiz.com/jp/column/line-ads/technique/20191024/
Verticalのフォーマットは、LINE VOOMでの表示の際、3:4での比率となり広告上下がカットされます。動画をタップすると全画面表示になるため、文字を入れる場合は注意が必要です。
LINE広告のターゲティングには4種類あり、特徴は下記の通りです。
種類 |
範囲 |
特徴 |
オーディエンスセグメント配信 |
年齢・性別・地域・関心など指定して配信できる |
・幅広いユーザーへの認知可能 ・コンバージョンの最大化 |
オーディエンス配信 |
ユーザーデータからグループを作成して配信できる |
・高いコストパフォーマンスが可能 |
類似配信 |
基になるデータと類似したユーザーを探し配信できる |
・効率よく新規顧客獲得できる |
自動ターゲティング |
広告主が設定せずに、自動で該当ユーザーへ配信 |
・簡易設定で配信ターゲットの最適化が可能 |
引用:https://www.lycbiz.com/jp/column/line-ads/technique/targeting/
それぞれのターゲティングについてより詳しく解説します。
利用者の多いLINEは、莫大なデータがあります。このデータを活用してターゲティングを設定するオーディエンスセグメント配信は、年齢・性別などの他に趣味や関心など細かく条件を設定し配信可能です。
そのため、新規店舗の告知など近隣住民へ向けて配信すれば、認知度拡大に効果的です。
オーディエンス配信は、オンライン上でユーザーが実際に起こした行動からターゲティングします。
商品を購入したユーザーに配信した場合は、リピート客の獲得が狙え、購入ユーザー以外に配信した場合は、新規顧客が見込めるでしょう。
ユーザーのアクションをきっかけにターゲティングできるため、高いコンバージョンが狙えます。
類似配信は基になるデータに似たユーザーに対し配信します。
例えば、ベビー服を売りたいのに未成年の学生や、小・中学生の子どもを持つ親へ配信しても購入は見込めません。
上記に当てはまる場合は、子どもが生まれたばかりの夫婦や、臨月を迎えた人などの類似度が上位のユーザーへ配信することで、より効率的にアクションを狙えます。
自動ターゲティングを設定すれば、広告を配信後48時間以内にイベント実行が見込めるユーザーを探し、オーディエンスへ配信が自動でできます。目的に合わせてターゲティングを使い分けることで、LINE広告の効果的な運用へと繋がります。
LINE広告の課金方式は3つあります。
課金方式 |
特徴 |
クリック課金 |
ユーザーが広告をクリックすると課金が発生 |
インプレッション課金 |
ユーザーのスマホ画面で広告が完全表示されると料金が発生 |
友だち追加ごとに課金 |
友だちが追加されるごとに料金が発生 |
LINE広告には料金メニューがないため、料金は広告主が自由に設定できます。
1件のコンバージョンを獲得するために費やしてもいい金額の「目標CPA」と、獲得したい成果数「目標コンバージョン数」を決めて、予算を設定するとよいでしょう。
「目標CPA×目標コンバージョン数=広告予算の目安」となります。
最初は少ない予算で様子を見ることもできますが、一定額の予算があったほうが成果は出やすいです。
広告運用は、配信によって最適化されていきより効果が高まるため、毎月30万円ほどで3ヶ月以上の継続がおすすめです。
LINE広告を配信するためには、正しい手順で設定を行うことが大切です。ここでは、LINE広告の配信を開始するまでのステップを順を追って解説します。
まず最初に、LINE広告を利用するためにはLINEビジネスIDの発行が必要です。LINEビジネスIDは、LINEのビジネス向けサービスを一元管理できるアカウントで、公式サイトから無料で簡単に登録が可能です。メールアドレスや基本情報を入力し、アカウントを作成します。
LINEビジネスIDの発行が完了したら、次に広告アカウントを開設します。LINE広告管理画面にログインし、企業情報や広告配信に関する基本情報を登録することで、広告配信のためのアカウントが作成できます。
広告効果を最大化するために、LINE Tagの設置が欠かせません。LINE Tagは、ウェブサイトの訪問者の行動データを収集し、広告のターゲティングや効果測定に役立つツールです。指定されたコードを自社のウェブサイトに埋め込むことで、訪問者の行動を分析し、より精度の高い広告配信が可能になります。
最後に、実際の広告配信を行うためにキャンペーンを作成します。広告管理画面から「キャンペーン作成」を選択し、目的(認知拡大、ウェブサイト誘導、商品購入など)やターゲット、予算、配信期間などを設定します。また、広告のクリエイティブ(画像や動画、テキスト)もこの段階で作成・設定します。キャンペーン作成後、審査が完了した後で広告配信が可能になります。
LINE広告は、ガイドラインが設定されており、配信前に事前の審査が必須です。
法的リスクの回避やユーザー利益の保護観点から、業界・業種・取り扱い商品によっては掲載できない場合もあるため注意しましょう。
出稿不可の業種やサービスの一部を紹介します。
・特定の宗教、および宗教団体
・ギャンブル関連(公営競技・宝くじ、スポーツ振興くじ・パチンコ等は除く)
・アダルト関連
・連鎖販売取引
・たばこ、電子タバコ (一部当社が認めた場合を除く)
・武器全般、毒物・劇物
・未承認医薬品⋅医療機器等
・情報商材
・チケット不正転売
また、化粧品や食品、医薬品にも規制や基準が設定されています。
自身の販売したい商品やサービスが当てはまらないか事前に確認しておきましょう。
参考:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-ads/guideline/
LINE広告の効果を最大化するためには、継続的な運用改善とターゲティング戦略が重要です。ここでは、LINE広告をより効果的に運用するためのポイントを紹介します。
広告運用を成功させるためには、まず明確な目標を設定することが重要です。認知拡大、サイト誘導、商品購入など、目的に応じたKPI(重要業績評価指標)を設定し、進捗状況を定期的に確認・改善します。
LINE広告は、オーディエンスセグメントや類似配信、自動ターゲティングなど、さまざまなターゲティング手法を活用できます。ターゲット層に合わせた配信設定を行い、より効率的な広告配信を目指しましょう。
広告のデザインやコピー(文章)は、ユーザーの反応に大きく影響します。複数のクリエイティブを作成し、ABテストを実施することで、より効果的な広告表現を見つけ出しましょう。
広告配信後は、成果データをしっかりと分析し、改善策を講じることが重要です。クリック率やコンバージョン率、広告表示回数などのデータをもとに、ターゲティングやクリエイティブを適宜見直し、最適化を図ります。
短期間で結果を求めるのではなく、長期的な視点で運用を続けることが成功のカギです。効果測定を行いながら、予算の見直しや適切な配分を行い、広告効果を最大限に引き出しましょう。
LINE広告は、国内最大級のユーザー数を誇るLINEプラットフォームを活用した強力なマーケティング手法です。幅広い年齢層にリーチできる点や、高いアクティブ率を活かして、効率的にターゲット層へアプローチすることが可能です。
効果的な広告運用のためには、明確な目標設定、適切なターゲティング、魅力的なクリエイティブの作成、そしてデータ分析をもとにした改善が重要です。これらの運用のコツを実践することで、LINE広告の効果を最大化し、ビジネスの成長につなげることができます。
ぜひ今回の内容を参考に、LINE広告を効果的に活用してみてください。
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監修者プロフィール
木島 怜史
株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート
前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。
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