事例紹介|金融業界のWEBサイトのSEO対策

更新日: 2024.09.20

事例紹介|金融系WEBサイトのSEO対策

センタードでは日々、さまざまなクライアントの皆様のWEBサイト制作から集客までネットビジネスの全体を「一気通貫」で改善するよう取り組んでいます。この記事では、実際に取り組んでいる事例のうち、なかでもユニークな取り組みを紹介します。

今回紹介するのは、金融系WEBサイトのSEO対策の一例です。金融系のWEBサイトは「YMYL領域」と呼ばれる特にSEO評価がシビアなトピックであり、対策の難易度が高い領域でもあります。こちらで紹介する事例が少しでも参考になれば幸いです。

なお、以下で紹介するものはあくまでも事例のひとつです。SEOやWEBサイトを取り巻く環境は常に変化しているため、以下に紹介する取り組みによって、同様の結果が出るわけではないため、参考の一つとしてご紹介いたします。

YMYL領域

Your Money or Your Life

YMYLは、「Your Money or Your Life」の頭文字をとったもので、Googleの検索エンジンがウェブページの品質を評価する際に用いる「検索品質評価ガイドライン」のひとつです。これは、健康・金融をはじめとした人々の幸福や安全に影響を与える可能性のあるコンテンツを指します。

これらの分野は、誤った情報や誤解を招く情報がユーザーに重大な影響を与える可能性があるため、GoogleはYMYLトピックのページコンテンツに1.専門性があるか2.経験に基づくものか3.権威に裏付けられているか4.信頼に足るものか(E-E-A-T)をより厳しく評価します。そのため、小手先のSEO対策ではなかなか通用しないのです。

よる具体的に挙げるとすると、例えば以下のような点に注意する必要があります。

・正確性と信頼性: 提供する情報は常に正確で最新のものである必要があります。誤った金融アドバイスは利用者に重大な損失をもたらす可能性があるためです。

・専門性の証明: 記事の執筆者や運営者の金融の専門知識や資格を明確に示すべきです。

・透明性: 利益相反の可能性がある場合は、それを明確に開示する必要があります。

・セキュリティ: ユーザーの個人情報や金融データを保護するための強固なセキュリティ対策が不可欠です。

・コンプライアンス: 金融規制や法律を厳守し、必要な許可や認可を取得していることを示す必要があります。

・ユーザビリティ: 複雑な金融情報を分かりやすく提示し、ユーザーが適切な決定を下せるようサポートすることが重要です。

・責任ある情報提供: 投資や金融商品のリスクを適切に説明し、過度に楽観的な表現を避ける必要があります。

・カスタマーサポート: ユーザーからの質問や懸念に迅速に対応できる体制を整えることが重要です。

YMYLについてはこちらの記事でも解説しています。

金融系WEBサイトが抱えていた課題と解決策

ある金融系WEBサイトでは、SEO上の課題を抱えていました。上位表示を目標にしているキーワードをいくら既存のページに盛り込んでも、なかなか目標が達成できませんでした。先に述べたように、YMYL領域のトピックはそれだけSEO評価がシビアです。

ユーザーが検索するキーワードに対して、特に正しく情報が提供できているコンテンツが評価され上位に表示されます。つまり、既存のページにキーワードを追加する程度では、適切に情報が提供できているとは判断されなかったのです。

そこで、上位に表示させたいキーワードに焦点を当てた新しいサービスページを作成しました。もちろん既存のページとのコンテンツの重複を懸念し、コンテンツの整理を並行して行いました。この取り組みによって、ターゲットとなるユーザーの検索ニーズに直接応える内容を提供することができました。結果として、上位表示を実現させ、ユーザー数の増加だけではなくコンバージョンの増加にも繋がりました。

上位表示からの凋落

上位表示とコンバージョンの増加を達成しましたが、そう長続きはしませんでした。繰り返しになりますが、YMYL領域はユーザーに正しい情報を提供するために、Googleも特に評価を厳しくしている領域です。

そのため、頻繁に起こるGoogleのアップデートによる順位の変動が激しく、SEO評価が不安定になってしまいました。単に順位が低下している場合なら、原因を特定して手直しすることができます(それも難しいことですが)。

しかし、アップデートによっては上位に表示されることもあり、下手に改善をするとより順位を悪化させてしまう可能性すらありました。キーワードの検索結果の傾向とページのSEO評価は非常に大きく変動しており、ついにはコラム記事の台頭があったことで、流入とコンバージョンの増加はほぼ期待できなくなってしまいました。

あえて自社競合(カニバリ)に取り組む

検索結果の傾向の変動に対処するため、新設したサービスページに加えて、同様のキーワードに関連するトピックのコラム記事の執筆を開始しました。

通常は、上位表示を目指すキーワードが同サイトに2つ以上あることは自社競合(カニバリ)になるため避けるべきことです。そうでなくても、コンテンツが重複しているとサイトに悪影響を及ぼしかねません。それをあえて行い、サイトへの入り口を増やす戦略をとりました。これにより、より多角的なアプローチでターゲットユーザーに情報を届けようという狙いがありました。

作成したコラムは、あくまでもサービスページの一段階前の情報(より基礎的なコンテンツ)と位置づけることによって、重複コンテンツになることを避けました。さらに、こうすることでサービスページへの導線をスムーズに敷くことができます。

この取り組みによって、アップデートによる変動に対応し、個々のページ単位では流入が安定しないながらも、キーワード単位では掲載順位を安定させることができたのです。一時減少したユーザー数も取り戻すことができました。

まとめ

このように、SEO戦略の柔軟な適応と多角的なアプローチにより、サイトのSEO効果を最大化し、持続的なトラフィック増加を実現しました。この事例は、いわゆる定石ではないものの、WEB集客の最終的な目標であるコンバージョンの増加にしっかりと寄与するものです。

センタードではこの他にも、実際に取り組んできた事例を基に、WEBサイトを改善する際のポイントを解説するセミナーを開催しています。
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監修者プロフィール

木島 怜史

木島 怜史

株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート

前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。

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