ターゲットに合わせたWEBデザインの基本的な考え方

更新日: 2024.11.13

ターゲットに適したデザインを追求するべき

ホームページのデザインにおいて、最も注意すべき点は、制作者や企業の主観的な好みを優先してしまうことです。「かっこいい」「おしゃれ」というデザイナーや経営者の個人的な感性で決定されたデザインは、必ずしもターゲットユーザーのニーズや行動特性に合致するとは限りません。

例えば、50代以上のビジネスマンをターゲットとしているにもかかわらず、最新のトレンドを取り入れた派手なアニメーション演出を多用することは、かえってユーザビリティを低下させ、結果としてコンバージョン率の低下を招く可能性があります。

重要なのは、「誰に」「何を」伝えたいのかを明確にし、そのターゲットユーザーにとって最適な情報設計とビジュアル表現を選択することです。ユーザーの年齢層、利用シーン、デバイス環境などを綿密に分析し、それに基づいた客観的な判断でデザインを決定することで、初めてサイトの本来の目的である「成果の最大化」を実現することができます。デザインの評価基準は「好き嫌い」ではなく、「目的達成への貢献度」でなければならないのです。

そのような考え方を前提にした上で、一定の範囲内でデザインの方向性や嗜好を入れていくようにするとよいでしょう。

ターゲット考慮例:業種別デザインの特徴

業種によって、ブランドイメージや伝えるべき価値が異なるため、それに応じたデザインアプローチが必要となります。

IT・テクノロジー業界

・先進性を感じさせるモダンなデザイン
・データビジュアライゼーションの効果的な活用
・高度な技術力を表現するインタラクティブ要素
・スマートでクリーンな印象のカラースキーム
・技術的な説明を視覚的に分かりやすく表現

医療・福祉業界

・清潔感と安心感を重視したデザイン
・パステルカラーや温かみのある色調の活用
・人物写真を効果的に使用した親近感の演出
・分かりやすい情報階層と導線設計
・専門用語の解説などに配慮したレイアウト

金融・不動産業界

・信頼性と堅実さを表現するデザイン
・品格のある色使いとタイポグラフィ
・データや数字の視覚化による説得力の向上
・セキュリティ面での安心感を演出する要素
・実績や信頼性を強調したコンテンツ配置

ターゲット考慮例:年齢層別デザインの特徴

ターゲットの年齢層によって、適切なデザインアプローチは大きく異なります。それぞれの年齢層特有の視覚的好み、使用デバイスの傾向、情報収集習慣を考慮したデザイン設計が必要です。

10-20代向けデザインの特徴

・トレンド性の高いビジュアル表現を重視
・動きのあるアニメーション要素を積極的に活用
・鮮やかな色使いや大胆なレイアウト
・スマートフォンファーストの設計
・画像や動画を中心としたビジュアルコミュニケーション
・SNSとの連携を意識したデザイン要素の採用

30-40代向けデザインの特徴

・情報の見やすさと使いやすさのバランスを重視
・モダンでありながら安定感のあるデザイン
・スマートフォンとPCの両方に最適化
・適度な余白を活用した読みやすいレイアウト
・信頼性を感じさせる要素(実績、評価など)の効果的な配置
・効率的な情報取得を可能にする導線設計

50代以上向けデザインの特徴

・視認性を重視した文字サイズと行間設定
・コントラストの高い色使い
・シンプルで分かりやすいナビゲーション
・従来型の階層構造を意識したメニュー配置
・説明文を丁寧に配置した親切設計
・操作に戸惑わない直感的なUIデザイン

UI/UXを考慮したデザイン

ホームページ制作において、美しいデザインだけでなく、UI(ユーザーインターフェース)とUX(ユーザーエクスペリエンス)を十分に考慮することは成果最大化のために不可欠な要素です。

ユーザーがストレスなくサイトを閲覧し、必要な情報にスムーズにアクセスできるよう適切な導線設計とユーザビリティの向上に注力する必要があります。

例えば、ユーザーの視線の動きを考慮したコンテンツ配置、スマートフォンでの操作性を重視したボタンサイズの設定、ページ階層の適切な構築による途中離脱の防止など、細部にわたる配慮が重要です。特に重要なのは、「購入」「資料請求」「お問い合わせ」などの主要なコンバージョンポイントまでの導線を、ユーザーの行動パターンに基づいて最適化することです。

このように、ユーザビリティを重視したUI/UXデザインを実現することで、サイトへの流入後の離脱を防ぎ、目的のコンバージョンまでユーザーを適切に誘導することができます。

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監修者プロフィール

木島 怜史

木島 怜史

株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート

前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。

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