更新日: 2025.03.07
最近の検索エンジン対策(SEO)では、検索結果の上位に表示されることだけでなく、ユーザーの行動をスムーズに誘導することも重視されています。GoogleのAIが単なるキーワードの一致だけでなく、ユーザー体験全体の質を評価するようになってきているからです。
しかし、SEOで検索上位に表示されたとしても、そこからユーザーが求める行動に移ってくれないと意味がありません。ここで重要になるのが、CTA(Call To Action)の設計です。
CTAとは、Webサイト上で「今すぐ申し込む」「詳しくはこちら」などの明確な行動を促すパーツのことです。この記事では、SEOの視点からCTAの効果的な設計と実装について、わかりやすく解説していきます。
目次
SEO対策では、ユーザーが検索したキーワードに合った情報を提供することが大切です。ただ、それだけでは不十分です。
提供した情報をもとに、ユーザーが次の行動を取れるよう適切に導く必要があります。ここでCTAが重要な役割を果たします。
検索からサイトに来たユーザーは、特定の情報を求めています。その情報を提供しつつ、自然な流れで次のステップへ誘導することで、コンテンツの価値を最大限に引き出せます。Googleも、このようなユーザー行動の流れを高く評価しています。
特に重要なのが、検索キーワードに関連するユーザーのニーズを理解すること。情報収集の初期段階なのか、比較検討の段階なのか、購入直前の段階なのかで、適切なCTAは大きく変わってきます。
効果的なCTAを設計するには、まず検索意図との整合性が大切です。ユーザーがサイトに何を求めて来たのかを理解し、その目的に合ったCTAを設置することで、コンバージョン率を改善することができます。
CTAの表現方法はバナーなどの画像を使うか、テキストリンクにするかが選択肢になります。
すでに興味を持っているユーザー(顕在層)向けには、目立つ画像のCTAがより分かりやすく効果的です。
一方、まだ興味が明確でないユーザー(潜在層)には、あからさまな広告は避けられる要因となります。そういったユーザーには自然な文章の流れの中で、テキストリンクのCTAを配置するのがおすすめです。
多すぎるCTAはユーザーの選択を混乱させる要因となってしまい、かえって効果が下がってしまいます。
記事の長さや内容に応じて、2~3個程度のCTAに絞り込むのが賢明でしょう。
CTAのリンク先はユーザーの情報収集段階に合わせて、サービスページや製品ページへ誘導するのが中心になります。
加えて、資料請求やセミナー申し込みなど、見込み客の獲得につながるリンク先も有効です。
ただし、顕在層(すでに商品やサービスに申し込もうとしている人)の段階でない限り、いきなり問い合わせフォームへ誘導するのは難しいかもしれません。
記事の内容やCTAの配置箇所などに応じて、適宜リンク先を変更するのもよいでしょう。
※ただしリンク先の種類(飛び先)は上部にも述べている通り、ユーザーの混乱を避けるためできるだけ絞ること。
効果的にCTAを機能させるために、検索意図に合わせたCTA設計が求められています。
例えば情報収集や悩み解決目的のユーザーには、まず十分な情報を提供した上で関連する詳しい情報や関連トピックへ誘導するのが効果的です。
基礎知識の解説記事なら、より専門的な内容の記事や実践的なハウツー記事への誘導が有効でしょう。
あるいは具体的な解決法を示した上で、関連サービスや製品を自然に紹介するのも良い流れとなります。
ただし、押し売り的な販促は逆効果なので、ユーザーの課題解決を第一に考えた、自然な導線設計が肝心です。
ページ内のCTAの配置箇所も重要です。
コンテンツの上部に配置すれば、ページに訪れた多くのユーザーに露出することになりすぐに行動を促せます。
一方、中間や下部に配置すれば、十分な情報提供後の自然な流れとして機能します。
ユーザーの情報収集から意思決定までの流れを考え、適切なタイミングでCTAを提示することが大切です。
スマホで見るときは、CTAボタンのサイズ、位置、タップのしやすさなどに特に気を配る必要があります。
画面サイズの制約を考慮しつつ、操作性を損なわない設計を心がけましょう。
クリック率を上げるには、ターゲットユーザーに合わせた見た目の最適化が必要です。
ボタンの目立つ配色や、適切なサイズ設定が基本となります。同時に、周りの要素との関係性にも気を付けてCTAが際立つデザインを心がけます。
コンバージョン率を上げるには、テキストの最適化が重要です。ユーザーにとっての価値をハッキリ示し、行動を促す適切な言葉選びをしましょう。不安を取り除く情報提供も効果的です。例えば緊急性や希少性を適度に演出することで、行動を後押しできることもあります。
効果測定では、クリック率や成約率などの数値指標が重要となります。
Googleアナリティクスを使えば、CTAの効果測定やユーザーの行動分析ができます。デバイス別の比較や、時間帯別の効果測定にも活用できます。
ヒートマップツールを使った分析も、ユーザー行動の理解に役立ちます。
クリックが集中する場所やスクロールの深さを把握することで、より効果的なCTAの配置が可能になります。ユーザーの注目度が高いエリアを特定することで、CTAの最適な位置決めにも生かせます。
継続的な改善には、定期的なデータ収集と分析が欠かせません。
課題を特定し、改善案を立てて検証するサイクルを確立することで、常に最適な状態を保てます。特に重要なのは、改善の効果を客観的に検証し確実に成果につなげることです。
SEO対策でのCTAの重要性は、今後ますます高まっていくでしょう。ユーザー体験の向上と成約率の改善を両立させることで、持続的なSEOパフォーマンスの向上を実現できます。
SEO対策でのCTA設計の成功は、検索意図の理解と適切な導線設計にかかっています。記事内容に関連したCTAを最適な表現方法、数、配置で提示することが大切です。
検索で求められる情報を提供しつつ、ユーザーにとって価値ある次のステップを提案することで、検索流入を効果的に成果へとつなげられます。
肝心なのは、継続的な分析と改善の取り組み。常にユーザーのニーズと行動を注視しながら、最適なCTAの設計と実装を進めていきましょう。
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監修者プロフィール
木島 怜史
株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート
前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。
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