更新日: 2024.11.12
「コンテンツ公開から、しばらくの間は検索上位に表示されていたのに、徐々に順位が下降してしまった」
「検索上位に表示されていたコンテンツが、圏外に飛んでしまった」
上記のように悩まれている方も、多いのではないでしょうか?
WEBサイトの運営者であれば、毎日Googleの検索順位の変動を注視しているはずです。
Googleは毎年、数回のコアアップデート(コアアルゴリズムアップデート)を実施し、検索結果に大きな変動が生じています。
そこで、この記事はGoogleのアップデート(コアアルゴリズムアップデート)について、アップデートの情報や対策について紹介します。
目次
Googleコアアップデートとは、
検索エンジンのアルゴリズム(検索結果の表示順位を決定するプログラム)をGoogleが大規模に見直して、検索結果を改善するためのアップデートです。
コアアップデートはSEO対策への影響も大きく、急な表示順位の上昇や下落が起こりやすいです。
本章では、Googleコアアップデートの概要を解説します。
Googleのコアアップデートは、検索エンジンが提供する情報の、検索クエリとの関連性と品質を向上させるために定期的に行われます。
これらのアップデートが行われる理由は、ユーザーにとってより価値の高い、正確で有益なコンテンツの提供を目的としているためです。
たとえば、特定のクエリに対する最も適切な回答を提供したり、クエリに対して関連性の低いコンテンツを検索結果から除外したりします。Googleはこれらのアップデートを通じて検索エクスペリエンス全体を改善し、WEBの進化に対応し続けることを目指しています。
Googleは年に数回、コアアルゴリズムのアップデートを実施しています。これらのアップデートの影響は広範囲に及び、事前に公式Xより告知されます。
Today we announced the March 2024 core update & new spam policies that, in combination, are designed to show less content made to attract clicks and more content that people find useful. Learn more: https://t.co/wQVZ8mExRB
— Google Search Central (@googlesearchc) March 5, 2024
例年、大きなアップデートは年に数回行われる傾向にあり、それぞれのアップデートは数週間にわたって展開されることが多いです。
2024年11月12日にGoogleは最新のコアアルゴリズムアップデートについて発表しました。
12日以降2週間を経てロールアップされる予定ですので順位変動に注意する必要があります。
2024年8月に、Googleは最新のコアアルゴリズムアップデートについて発表しました。
今回のアップデートも例によって検索結果の品質向上を目的としています。
特に今回注目するべきは、”検索パフォーマンス向上のためだけに作成されたコンテンツを減らし、
ユーザーにとって本当に役立つコンテンツを増やす”ことに焦点を当てた内容という点です。
今回のアップデートでは過去数か月間に寄せられたフィードバックが反映されており、
特に小規模サイトや独立系サイトなど、独自で有用なコンテンツを作成しているサイトが注目される可能性があります。
これにより、ユーザーがより関連性の高いコンテンツと出会えるようになることを目指しています。
また、アップデートに伴い、Googleはヘルプページを更新し、変更が見られる可能性のあるユーザー向けに詳細な案内を提供しています。
サイト管理者やウェブクリエイターは、これらの内容を参考にすることで、アップデート後の影響に対処しやすくなるでしょう。
参考リンク:Google 検索のコア アップデート | Google 検索セントラル | 最新情報 | Google for Developers
コアアップデート期間 | Google 検索ステータス ダッシュボード |
2024年3月5日~2024年4月9日 | https://status.search.google.com/incidents/1jW2F89qC2NxJBWGiKxE |
2024年3月のGoogleコアアップデートの大きな特徴としては例によってユーザーにとって有益なコンテンツがより一層評価されることを目的とした内容です。
このアップデートは検索の品質向上を目的としています。単にクリックさせるために作られたようなコンテンツはなるべく排除され、ユーザーが有用と感じるコンテンツが多く表示されるようになります。
引用:Google検索セントラル ブログより
一見これまでのアップデートと同様の内容であるようにも思えますが、
今回は検索エンジン側における複数のシステムにおいて変更がなされる内容であることから順位変動に関しても影響が大きいと考えられます。
また、Googleのスパムポリシーも同時に最新化されています。
具体的には「サイト評判の悪用」に関する記述が追加されました。
サイト評判の悪用とは、評価の高い他のサイトのドメインやリソースを利用して、不正に自分のコンテンツを目立たせる行為を指します。
寄生サイトやドメイン貸しはその典型例であり、検索エンジンの評価を操作する手法です。
これらのスパムアップデートの実施により、寄生サイトやドメイン貸しといったサイトの評判を不正に利用する行為がより一層ペナルティを受けやすくなることが想定されます。
自社サイトがスパムポリシーに違反していないか、今一度確認する必要があるでしょう。
2023年には、3月・8月・10月・11月にGoogleのコアアップデートが行われました。本章では4回のコアアルゴリズムアップデートについて紹介します。
各アップデートの開始から完了までは以下です。
コアアップデート期間 | Google 検索ステータス ダッシュボード |
2023年3月15日~3月31日 | https://status.search.google.com/incidents/Cou8Tr74r7EXNthuEsaG |
2023年8月23日~9月7日 | https://status.search.google.com/incidents/nBtYtBeex4GYBbdDS2LX |
2023年10月5日~10月19日 | https://status.search.google.com/incidents/VKyoS53ULWzSp8BoDxqk |
2023年11月3日~11月29日 | https://status.search.google.com/incidents/WtY1CQgfqrr2cjxKbyUk |
2023年3月のアップデートは、検索品質ガイドラインに記載のある、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)をとくに強調しています。
この変更により専門知識を持つコンテンツがより高く評価され、一部のニッチな分野でランキングの大幅な変動が見られました。
E-E-A-T とは、経験(Experience)、専門(Expertise)、権威(Authoritativeness)、信頼(Trustworthiness)の頭文字をとったものです。
経験、専門、権威、信頼を示すページほど、検索結果の上位に表示される可能性が高まります。
8月のアップデートでは、3月と同様にE-E-A-Tがより重視されるようなアップデートとされています。
全体としての順位変動に大きなものはありませんでしたが、一部の寄生サイト(既に高い評価を持つ大手ウェブサイトの上位ページやサブドメインを利用し、そこに独自のコンテンツを掲載すること)がスパムとして判定されるなど、スパムに対しての警戒を強めている傾向が見られました。
10月のアップデートでは、「検索クエリに対してより的確な回答をもつコンテンツであるか」が、より重視されるようになった傾向が見られました。
また、一部の事業者のサイトや公式サイトなどが順位の上昇を見せていたことから、E-E-A-Tに加えて、ドメインの評価によっても順位が決定しているのではないかと推察されていました。
2023年11月のアップデートでは、
再びE-E-A-Tを重視する目的で行われました。10月にもコアアップデートが行われましたが、それとはまた別システムのアップデートであることが推察されます。
そして2024年3月6日、Google公式よりコアアップデート展開の情報が公開されました。
2024 年 3 月のコア アップデートとスパムに関する新しいポリシーについてウェブ クリエイターが知っておくべきこと
引用:https://developers.google.com/search/blog/2024/03/core-update-spam-policies?hl=ja
このアップデートはまだ完全には展開されていないため、その全容と影響は不明ですが、E-E-A-Tに重きをおいた評価システムの複雑化等の影響で、かなり大規模なものであることが推測されます。一部の見解では、ロールアップ完了までに最大1ヶ月を要するとも言われています。
Googleでは、毎年のようにアルゴリズムアップデートが繰り返し行われてきました。本章では2020年~2022年のコアアップデート履歴を以下で紹介します。
2020年のアップデートは、1、5、12月と、計3回行われました。
当時の検索品質評価ガイドラインに記載されていた評価基準であるE-A-Tがより重視されるようになり、アフィリエイトサイトの表示順位が下落する傾向が見られました。一方で、一部の大手企業の公式サイトや、テーマを限定した専門性の高いコンテンツを提供するサイトなどの順位が上昇している傾向がありました。
このことから、情報の信頼性をより重視し、企業の指名系キーワードなどにおいて、アフィリエイトサイトより、企業の公式サイトを上位に表示させるようなアップデートであったと推察されています。
2021年は6月と7月の2部構成のアップデートと、11月のアップデートの計3回行われました。中でも、Googleはユーザーが検索を通じてより良い製品レビューを見つけやすくするための改善が大きな変更点として挙げられます。
単に製品に関する基本情報だけではなく、専門知識が含まれているかどうかを判断するようになり、ユーザーは質の高いコンテンツを見つけやすくなりました。
2022年は、5月と9月の2回のコアアップデートが展開されました。
これらのアップデートでは、主にYMYL(Your Money or Your Life)領域と呼ばれる、金融や健康にまつわるサイトへの影響が大きくみられました。
YMYLは、「Your Money or Your Life」の頭文字をとったもので、Googleの検索エンジンがウェブページの品質を評価する際に用いる「検索品質評価ガイドライン」のひとつです。これは、健康・金融をはじめとした人々の幸福や安全に影響を与える可能性のあるコンテンツを指します。
引用:https://www.centered.co.jp/blog/financial-industry-seo/
22年には検索品質評価ガイドラインに記されている評価基準のE-A-Tに、さらにE(経験)が追加されてE-E-A-Tとなるなど、コンテンツの質が一層重要になりました。
さらに、ヘルプフルコンテンツアップデートが日本語にも導入され、コアアップデート以外でも検索結果・順位が大きく変動するようになりました。
Googleが公式に言及している要素を考慮してコンテンツを作成・最適化していくことが重要です。本章では対策として必要な3つのポイントを解説します。
Googleのコアアップデートは、E-E-A-T(専門性・権威性・信頼性・経験)を重視しています。この要素を強化するには、質の高いコンテンツを提供し、著者の専門性を明示し、信頼できる外部ソースからの引用を含めることが重要です。
たとえば、医療分野のWEBサイトは、ドクター等の医療専門家によるレビューまたは執筆や監修を含めることで、その信頼性が高められます。E-E-A-Tの向上は、ユーザーに有益なコンテンツを作成するうえで意識すべき点であり、WEBサイトの検索順位を向上させるためのポイントとなります。
ユーザーエクスペリエンスの向上は、Googleコアアップデートへの対策において重要な要素の一つです。
これには、サイトの読み込み速度の最適化・モバイルフレンドリーなデザイン・直感的なナビゲーション・アクセシブルなコンテンツの提供が含まれます。
実際に、ページの読み込みが速いサイトはユーザーの満足度が高く、離脱率が低くなる傾向にあります。
良好なUXは、WEBサイトの訪問者をより長くサイトに滞在させるために不可欠です。
Googleはユーザーの検索意図が満たされるコンテンツをより高く評価します。
これを実現するには、ターゲットユーザーのニーズを深く理解し、それらに対応する高品質なコンテンツを提供することが必要です。そのためには、キーワードリサーチを行い、検索ユーザーが何を求めているかを特定し、その問題が解決できるコンテンツを作成します。
たとえば、「コアアップデートとは」と検索するユーザーに対して「コアアップデートの歴史」のみを解説するコンテンツを提供しては、検索クエリに含まれるであろう、「そもそも、コアアップデートとはなにか」について知りたいユーザーのニーズを満たすことはできません。
はじめに、ユーザーの求める情報を的確に捉え、その情報を補足するように、具体例や過去の事例を解説することで、ユーザーにより良い体験を与えることが大切です。
ユーザーのニーズに的確に答えるコンテンツは、Googleのアップデートに対応し、トラフィックを増加させる鍵となります。
Googleのコアアップデートは、WEBの進化と共に検索エンジンの評価精度を高めるために不可欠です。
おもに以下のポイントを中心に施策を実施することで、アルゴリズムの変更に対応し、検索結果でのパフォーマンスを維持、あるいは改善することが可能となります。
E-E-A-Tの向上
UXの最適化
ユーザーのニーズへの的確な応答
Googleのアップデートに適応し、ユーザーに最高のエクスペリエンスを提供することが、長期的な成功への鍵となるでしょう。
現在デジタルマーケティングにおいてお悩みがある方や、
課題を感じているがどうしていいかわからない方向けに
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まずは自社の現状を知り、可能な改善施策はどういったものがあるのか、
スケジュール、予算感はどのようなものなのか等も含めて
ご説明しますので、お気軽にご相談ください。
監修者プロフィール
木島 怜史
株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート
前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。
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