Googleの新機能「AI Overview」とは?SGEとの違いやSEOへの影響、使い方を解説

更新日: 2025.04.03


「AI Overview」は、日本時間2024年5月15日2時にGoogleによって行われた開発者会議「Google I/O 2024」にてGoogle検索におけるAI機能として発表され、2024年8月30日以降日本でも使用可能になりました。

検索結果の上部にAIが生成した概要を表示することで、ユーザーが検索語句に対する情報を素早く把握できるようにすることを目的として開発されたAI Overview

本記事では、そんなAI Overviewに関してこれまで提供されていた「SGE」との違いやSEO対策を行う上での影響、AI Overviewに対する新しいSEO戦略(AIO)に関して解説していきます。

AI Overviewとは

AI Overviewは、GoogleのAI技術を活用して検索語句に対する概要を自動生成し、検索結果の最上部に表示する機能です。

「SGE(Search Generative Experience)」という名称で試験提供されていたものが、正式公開に伴い「AI Overview」という名称に変更されました。

AI OverviewはGoogleの生成AI「Gemini」を使い、WEB上の情報を統合し要約した形で検索結果画面の上部に表示されます。このため、ユーザーはサイトに入らずとも検索結果画面上で知りたい情報の概要に瞬時にアクセスできるようになりました

また、合わせて表示されるリンクや関連情報を通じて、情報を深く掘り下げて調べやすくなったことも特徴です。

※β版であるSGEに関しては下記の記事で詳しく解説しています。

関連記事:SGE とは?Google の新検索体験、Search Generative Experience(SGE)について解説!

AI Overviewはいつから導入されたのか?

日本時間2024年5月15日2時にGoogleによって行われた開発者会議「Google I/O 2024」にてGoogle検索におけるAI機能「AI Overview」が発表されました。

まずはアメリカで一般公開され、その後2024年8月16日に日本、英国、インド、インドネシア、メキシコ、ブラジルの6カ国での提供が決定。
そして、2024年8月30日より日本でも利用が可能となっています。

現在ではモバイル検索やデスクトップ検索の両方で利用でき、特定の検索語句に対して自動的に適用されるようになっています。Googleは、AI Overviewの導入を「検索体験の進化」と位置づけています。AI Overviewの概要下部にも「生成 AI は試験運用中です。」とある通り、今後も継続的に改良を加えていく方針を示しています。

AI Overviewの主な機能とSGEとの違い

「SGE(Search Generative Experience)」という名称で試験提供されていたものが、正式公開に伴い「AI Overview」という名称に変更されました。

SGEとAI Overviewの基本的な仕組みは同じですが、検索結果への影響やユーザー体験が進化しています。主な違いは以下の通りです。

SGEからの変更点

GoogleによるとSGEは全世界で既に何十億回もユーザーによって使用され、検索結果画面に表示されるAIによって出力された概要はユーザーによる検索結果に対する満足度が向上し、より複雑な問いかけに関するサポートを求め、そしてAIによって出力された概要に含まれるページへのリンクは通常の検索結果画面上にリンクが掲載される場合よりも多くのクリックがなされることがわかったとの事です。

そしてGoogleがリリースした「AI Overview」はSGEの正式公開版として、より一層複雑な質問に対する回答や検索方法が追加されるなど自然検索結果画面に実装されるAIツールとして進化しています。

主な変更点を以下にまとめました

比較項目 SGE AI Overview
デフォルト表示の有無 ーザーが「AI検索を有効化」する必要があった デフォルトで検索結果の最上部に表示
表示される範囲の拡大 一部の検索語句のみ対応 より幅広い検索語句で表示されるように
回答の精度向上 生成AIの回答精度が不安定なことがあった 最新のAI技術を活用し、より正確で簡潔な回答を生成
リンクの表示方法の改善 検索結果の下に関連リンクを表示 回答内に直接、参照サイトのリンクを挿入

なお、これまでと同様リスティング広告に関しては適切に表示される模様です。

次項よりAI Overviewで追加された新機能の詳細をご紹介します。

AI Overviewの新機能

AI Overviewの検索方法と回答の進化に関して、Googleは以下を発表しています。

AIによる概要が3つのモードで調整設定できるように

AI Overviewによる3つのモードでの概要調整

参照記事:Generative AI in Search: Let Google do the searching for you

AI Overviewには表示される概要を調整できる、以下の3つのモードが追加予定です。

Original(標準モード)

初期設定として表示されるOriginalでは、AIが生成した元の概要が表示されます。

Simple(簡略モード)

Simpleでは、よりわかりやすい表現で要点だけをまとめた概要になります。難しい専門用語を避けたいときや、ざっくりと内容を把握したいときに便利なモードとなっています。

Break it down(詳細モード)

Break it downは、より詳しい情報が追加された詳細な概要です。各ポイントなどをさらに掘り下げて説明してくれるので、内容を深く理解したいときなどに便利です。

これらのモードを使い分けることで、自分の知りたい情報レベルに合わせて表示されるAI Overviewをカスタマイズすることが可能になります。

現時点(2025年3月)ではこれらの機能は米国の英語版Search Labsで、一部のAI Overviewに対して提供が開始されています。日本版で利用できるようになるのはもう少し先になりそうですが、今後の展開に期待しましょう。

複雑な質問やタスクにも対応可能に

GoogleはカスタムGeminiモデルによる、複数ステップの推論機能によりAI OverviewではSGEと比較し、より複雑な質問に対応できるようになると発表しています。

質問を複数の検索に分割するのではなく、ユーザーの細かいニュアンスや注意点を含んだ、複雑な質問やタスクに対して一度に対応が可能になるとのことです。

AI OVERVIEWによる長文複数タスクに対しての対応

上図はGoogleが例示している、新しいヨガまたはピラティススタジオを探している場合のAI Overviewによる検索結果です。

検索語句「ボストンで最高のヨガまたはピラティススタジオを見つけて、それぞれの初回特典の詳細と、ビーコンヒルからの徒歩時間を示してください。」など、「人気度」「場所」「初回特典」といった複数の要素が含まれる複雑な質問に対して、AIが段階的に処理し、最適な回答を導き出せるようになるとのことです。

SGEでは要素ごとに分けて検索する必要がありましたが、AI Overviewでは一度の質問で済むようになります。

また、「人気度」「場所」「初回特典」といった抽象的な条件だけでなく、「地元で人気」「通勤に便利」「新規メンバー向け割引」のように、具体的な状況や要望も質問に含めることができるようになります。

複数ステップの推論機能も概要の調整機能と同様に日本では現時点(2025年3月)で未実装の機能です。今後、Googleからの情報展開があり次第共有します。

プランの作成サポート

AI Overviewでは情報検索だけでなく、 食事や旅行など様々なプラン作成もサポート可能になります。

例えば、「大人数の食事での3日間の献立プラン」と検索すると、AIが3日分のレシピを提案してくれます。
ここで提示されたプランは、例えば肉を魚に変更など、好みに合わせて簡単に調整が可能です。完成したプランは、GoogleドキュメントやGmailに出力できるため、管理もしやすいです。

動画による検索

Google検索はテキスト入力だけでなく、検索内容を動画と音声で入力することが可能になります。

例えば、レコードプレイヤーの針が正しい位置に戻らない場合、そのレコードプレイヤーを撮影して「どうして針が戻らないの?」と音声で入力すると、レコードプレイヤーの型番や音声入力された問題内容に基づいた検索結果が表示されます。

これまでもGoogleアプリなどで画像検索による検索結果出力はなされてきましたが、画像のみでなく動画をAIが認識して適切な検索結果が表示されるとなるとより一層検索方法の幅が広がります。

またコンテンツ提供者目線では、ユーザーの困りごとや検索のきっかけ他「ユーザーのインサイト」をより一層深く理解してコンテンツを作成していく必要があるでしょう。

Google Search Consoleのレポートにも対応

AI Overviewへのアップデートにより、Google Search Consoleのレポート出力対応が新たに搭載されました。

従来のSGEではアクセスやトラフィックがSearch Consoleに反映されませんでしたが、AI Overviewでは、出力された概要からの表示・流入も含め、データとして記録されるようになりました。

ただし、通常のウェブ検索とは分離されず、一緒に記録されるため、AI Overviewからのトラフィックを特定することはできません。

Search Console上でAIによって出力された概要からの流入に関してもレポーティングされるとなると、サイトの自然検索流入の増減に関してAI Overviewによって出力された概要に掲載された事による影響を加味したうえで分析することが必要になることが想定されます。

広告の掲載

GoogleはAI Overviewが生成する概要の中に、広告を表示するテストを過去行っておりましたが、正式リリースとなることを2024年10月に発表しました。

下図は「シーンズの染み抜き方法」の検索結果画面です。AI Overviewが染み抜き方法を説明し、その概要の中に染み抜き洗剤や関連商品のショッピング広告も表示されています。

また、画像内では概要の下に広告が掲載されていますが、概要の上に掲載される場合もあると発表しています。

広告主側の設定は特に必要ありませんが、AI Overviewのみでの広告のパフォーマンスは測定できないとの情報がでています。

search engine land(海外記事)
https://searchengineland.com/google-ai-overviews-ads-mobile-us-launch-447247

まずはアメリカのモバイルユーザーのみへの配信となっており、2025年3月末時点では、日本ではまだ表示されていない様子です。

AI Overviewの使い方

パソコンでの設定方法

1.まずは個人のGoogleアカウントでChromeを開く
シークレットモードでは使用できないので注意しましょう。

2.Search Labsにアクセス
以下よりSearch Labsにアクセスしてください。
Search Labs

3.AI Overviewを有効化
Search LabsからAI Overviewを有効化してください。
上記手順が完了したら、正しく機能するかどうか確認してみましょう。今までと同じようにGoogleで検索を行った際、AIによる概要が表示されていれば完了です。

検索語句によっては表示されない場合があります。なるべく「~とは」のような、概要など知りたい検索語句で試してみることをおすすめします。

 

モバイル端末での設定方法

モバイル端末でも基本的にはPCと同様です。

1.対応ブラウザアプリを起動
最新版のGoogleアプリ、Chrome、Firefox、Safariのいずれかを開きましょう。PC同様に、シークレットモードはOFFにしてください。

2.Search Labsにアクセス
以下よりSearch Labsにアクセスしましょう。
Search Labs

3.AI Overviewを有効化
Search LabsからAI Overviewを有効化して完了です。

SEO対策を行う際のAI Overviewの影響

SEOに与えるAI Overviewの主な影響としては、検索結果の最上部に表示されるためユーザーはWebサイトを訪問せずに情報を得て満足する傾向にあるため、これによりゼロクリック検索が増加することでWebサイトへのアクセス数が減少することが懸念されています。

これに対し、Webサイト運営者は、情報の正確性、コンテンツの深さ、オリジナリティを追求し、ユーザーの検索意図を深く理解した高品質なWebサイトを構築することが重要になります。

さらに、AIとの対話形式を意識したコンテンツを作成し、ユーザーの質問に自然な形で答えられるように設計することも、今後のSEO対策として重要になってくるでしょう。

AI検索最適化(AIO)に関しましてこちらの記事で説明しています。併せてご覧ください。

 

 

 

現在デジタルマーケティングにおいてお悩みがある方や、
課題を感じているがどうしていいかわからない方向けに
無料でご相談会を実施しております。

まずは自社の現状を知り、可能な改善施策はどういったものがあるのか、
スケジュール、予算感はどのようなものなのか等も含めて
ご説明しますので、お気軽にご相談ください。

ご相談はこちら

監修者プロフィール

木島 怜史

木島 怜史

株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート

前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。

関連記事

記事カテゴリタグ一覧

× サービス資料