更新日: 2024.09.02
日本時間5月15日2時にGoogleによって行われた開発者会議「Google I/O 2024」にてGoogle検索におけるAI機能「AI Overview」が発表されました。
本記事では、Google検索のAI機能であるAI Overviewに関してこれまで提供提供されていた「SGE」との違いやSEO対策を行う上での影響に関して解説していきます。
目次
「SGE(Search Generative Experience)」という名称で試験提供されていたものが、正式公開に伴い「AI Overview」という名称に変更されました。
Googleは生成AIモデル「Gemini」他AI関連に力を入れていますがその技術がGoogle検索にも注がれ、正式公開に伴い様々なバージョンアップや新機能の追加が行われています。
既に日本語における検索結果に関してもAIによる概要の出力内容に表示されている記載が「AI Overview」に変化しています。
※β版であるSGEに関しては下記の記事で詳しく解説しています。
関連記事:SGE とは?Google の新検索体験、Search Generative Experience(SGE)について解説!
Googleはこれまでも検索結果画面に生成AIモデルを使用した機能を提供してきました。
「SGE(Search Generative Experience)」と呼ばれるその機能との違いや今回発表された「AI Overview」に追加された新しい機能に関しては下記のようなものがあります。
GoogleによるとSGEは全世界で既に何十億回もユーザーによって使用され、検索結果画面に表示されるAIによって出力された概要はユーザーによる検索結果に対する満足度が向上し、より複雑な問いかけに関するサポートを求め、そしてAIによって出力された概要に含まれるページへのリンクは通常の検索結果画面上にリンクが掲載される場合よりも多くのクリックがなされることがわかったとの事です。
そして今回Googleがリリースする「AI Overview」はSGEの正式公開版として、より一層複雑な質問に対する回答や検索方法が追加されたりなど自然検索結果画面に実装されるAIツールとして進化しています。
これまで選択式であったAIによる概要の表示がデフォルトで表示されるようになると発表されていることもSGEからの変更点の一つです。検索結果にAIによって出力された概要を表示するのか選ぶ形式であった前回と比較してデフォルトでAIによる概要が表示されるとなると、その概要に掲載されたページのクリック数は大幅に増加すると考えられます。
※これまでと同様リスティング広告に関しては適切に表示される模様です。
Googleは、AIによる概要を調整する設定を近日中に追加する予定です。何を初めて学ぶ場合や、子供が気になった内容を検索する場合など「より簡単に説明したい場合」に有効な機能とのことです。
質問を複数回に分けることなく、ニュアンスや注意点を含めた質問を一度に行えるようになります。
例えば、新しいヨガスタジオやピラティススタジオを検索で探す際に、地元で人気があり、通勤に便利で、新規会員向けの割引を提供しているスタジオを見つけるために、「ボストンで最高のヨガまたはピラティススタジオを教えて。初回割引とビーコンヒルからの徒歩での所要時間も含めて。」といった質問が可能になります。
例えば、「簡単に準備できるグループ向けの3日間の食事計画を立てて」と検索すると、AIによる概要が表示され、レシピが日ごとに分かれて示されます。レシピには料理サイトへのリンクがあり、詳細はウェブサイトで確認できます。不要なレシピは他のレシピに置き換えることができ、ベジタリアン料理に変更するなどの調整も簡単に行えます。これらの食事計画はGoogleドキュメントやGmailに素早くエクスポートすることができるなど計画や準備などを行う際のアウトプットの作成を行ってくれる機能です。
特定のキーワードで検索すると、AIが整理・分類した検索結果ページが表示されます。例えば、「記念日のディナー」と検索すると、記念日にふさわしいレストランやダラスの記念日向けレストラン、専門家のおすすめ、歴史的な魅力、記念日に人気の料理、ロマンティックなステーキハウスなど、AIが整理したコンテンツが表示されます。
現在もキュレーションキュレーションサイト・メディアがありますが、コンテンツの発信者の視点では検索結果に出力されるAIによる概要に掲載される上記のようなコンテンツに掲載されることは自然検索流入の獲得の観点において重要になると考えられます。
検索内容を動画と音声で入力することができるようにもなります。例えば、レコードプレイヤーの針が正しい位置に戻らない場合、そのレコードプレイヤーを撮影して「どうして針が戻らないの?」と音声で入力すると、レコードプレイヤーの型番や音声入力された問題内容に基づいた検索結果が表示されます。これまでもGoogleアプリなどで画像検索による検索結果出力はなされてきましたが、画像のみでなく動画をAIが認識して適切な検索結果が表示されるとなるとより一層検索方法の幅が広がります。
またコンテンツ提供者目線では、ユーザーの困りごとや検索のきっかけ他「ユーザーのインサイト」をより一層深く理解してコンテンツを作成していく必要があるでしょう。
これまでSGEにおいてはSearch Consoleにデータとして反映されていませんでしたが、今回その正式公開版であるAI OverviewではSearch Consoleのレポートに含まれるようになります。
具体的にはSGEで出力された内容からの流入及び表示に関してはSearch Consoleで確認できませんでしたが、確認できるようになるという事です。
ただし、通常のウェブ検索とは分離されず、一緒に記録されるため、AI Overviewからのトラフィックを特定することはできません。
Search Console上でAIによって出力された概要からの流入に関してもレポーティングされるとなると、サイトの自然検索流入の増減に関してAI Overviewによって出力された概要に掲載された事による影響を加味したうえで分析することが必要になることが想定されます。
現時点では米国において最初に展開される事から、日本における具体的な提供開始日時に関しては判明していません。日本語対応及び日本国内でのサービス提供開始時期に関してはGoogleからの発表を待ちましょう。
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監修者プロフィール
木島 怜史
株式会社センタード WEBマーケティング本部 エキスパート
前職のWEB営業経験を経て、株式会社センタード入社。現在WEBマーケティング本部にて技術統括。 WEBマーケティングの全体戦略設計からWEB広告、SEO、WEBサイトの課題抽出・改善立案までを管轄。 顧客目標としてWEBの目標達成はあくまで通過点と捉え、部分最適化、全体最適化を経てビジネス改善を目指す。 Web Designing誌に「ユーザーの行動特性を捉えたイベント集客施策」「Web戦略全体の視点から広告予算を考察」など寄稿。 「WEB改善の流れがわかる!目標設定とPDCAの考え方講座」など多数のセミナー講師も務める。 ウェブ解析士、GAIQ、Google広告等各種資格保有。業界歴10年以上。
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